【芝居】「VISITORS」THE ROB CARLTON
2026.8.28 19:30
[CoRich]
二人組のユニット、ロブカールトンの新作。二人芝居だけれど四役ある90分。8月30日までユーロライブ。そのあと大阪。
政界を引退した男の家にその力を借りようと三人がそれぞれ訪れる。 真面目な男、策士、女だからまだ早いと言われ禍根を残す女。誰に肩入れするわけにもいかないと考える男は距離を取ろうとするが、三人はその力が欲しくて訪問してくる。果たして、三者のパワーバランスは拮抗し、この男が選ばれる一人を決めることになる。
迎える男を一人の役者が、訪れる三人を一人の役者が、という構成。三人は選ばれるために贈り物をしたり、ツーショットを撮ってSNSに投稿したり、とあの手この手でこのチカラを使おうとするけれど、男は三人の誰にも肩入れしないようにという想いのあまり三人の区別がつかなくなってくるのが物語の軸。顔が描かれていないコケシや同じ瓶に入れられたスコッチとバーボンとルイボスティーなど区別しづらいものを散りばめつつ、三人との会話をみせてからの終盤、自分一人が全てのキャスティングボートを握ってしまった男はそれぞれに話をしょうとするけれど、手違いがあって三人が同時に訪れてしまうのがクライマックス。
役者が早変わりであり得ない速度で役を替える奇跡と言えば発砲B-ZIN(どの演目だっけ)を思い浮かべるけれど、こちらは二人芝居、なるほど、出落ちに近いやり方だけれど力技でねじ伏せる感じ。ああ、序盤から普通に見えることを積み重ねてこのゴールにして積み重ねて来たのだという意味ではシベリア少女鉄道「耳をすませば」を想起させたりもします。
正直に云えば、これまで観てきた二本( 1, 2) の会話による圧倒的な喜劇というよりは、三人の見分けがつかなくなるという構造の面白さだということに、観劇後だいぶ経ってから思い至るワタシです。
一階のトークライブ主体のLoft9は何度も通っていますが、二階のユーロライブは初めてです。映画館でもあったこの場所のふかふかの椅子は大きな劇場でもそうそうなくて、圧倒的な快適さ。いわゆる小劇場演劇向けの劇場でこの快適さは望むべくもないけれど選択肢の一つとして(公演主体に)選んで欲しい劇場なのです。
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