【芝居】「転校生は、かぐや」アナログスイッチ with 猿博打
2026.9.7 14:00
[CoRich]
アナログスイッチが2019年に初演の「バンブー・サマー」(未見)を改訂。猿博打の役者を交えてwithとタイトルにつけての上演。9月8日まで駅前劇場。130分。公演後になんと全編の簡易編集版を無料配信しています。
廃校になることが決まっている高校。男子ばかり5名のクラス。就職、進学、あるいは何をしたいか決められない生徒たちに夏休みがやってくる。夏休み直前だというのに女子と男子の転校生がやってくる。夏祭りに誘われた女は、それぞれに条件として喜怒哀楽などの感情を教えてほしいという。やがて、彼らは月からやってきた人々で、いつか月に戻らなくてはならないことがわかる。
高校三年生の夏休みになり、夏休みが終わるまでのわずかなあいだの若者たちの物語に、月に帰らなければならない人を取り巻く竹取物語を重ね合わせます。高校三年生たちにとっても進路の分岐点で、もうこれで会えなくなるかもしれないという分岐点のタイムリミットを刻んでいるという重なり。さらに、月に戻らなかったとしても永遠に近い命をもって生き続けなければならないという物語が加わることで、まだホンの少ししか生きていない高校生たちの騒々しいまでの眩しさが対比して感じられるのです。
月から来た転校生の男女、カグヤを演じた村上弦はこの世のモノではない凛とした雰囲気を終盤でちょっと崩す造型が印象的。とりわけ終幕、カグヤの背景に大きな月が投影されるシーンは決め所の格好良さ。カグスケを演じた辛嶋慶はその背の高さゆえに登場では異人な感じから早々に馴染んでコミックリリーフ的な面白さ。進路を決められなかった生徒を演じた藤木陽一は見守る感じから終幕、なるほど進路を決めるというジュブナイルな物語の結末をしっかり背負うちから。
夏休みの高校生という話だからかどうか、観ているときに唐突に「ナツヤスミ語辞典」(1)を思い出すワタシです。


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