【芝居】「××××オンリーカインドトゥミー」日本のラジオ
2026.2.22 16:00 [CoRich]
日本のラジオの新作はだいぶ久々の劇団員だけで55分。2月23日までRAFT。
連続殺人犯の女性が逮捕され、ジャーナリストからの取材に応える。拘置所の職員は妹と二人暮らしだが、妹は時々家を出てしまう。犯人に殺された女は明るくポップだが希死概念が抜けない。
フィクションだけれど、2017年に発覚した実際の事件(wikipedia, 集英社新書プラス)を参考にしているといいます。犯人こそ女性に変えているけれど、連続して殺し頭蓋骨をクーラーボックスに入れて補完したり、自殺願望の女性をターゲットにしたり、記者に差し入れを要求したりと、なるほど事件をモチーフに犯人像を組み上げているように感じます。一方で殺され(たorかけた)女たちとの会話であったり、拘置所の職員の生活などの、同じ時代を静かに生きている人々を描くことでセンセーショナルな事件と日々の生活が紙一重で脆いモノだと描く作家の視点を感じるワタシです。
殺された女は拘置所職員とマッチングアプリであったことがあり、拘置所職員の妹は近所のスーパーでジャーナリストに会っていたり、あるいは殺人犯の家に転がり込んでいたことがあったりと、たった5人での物語ゆえにギュッと関係が凝縮されている箱庭感はありますが、1時間ほどの少人数の舞台ゆえにそれが心地よかったりもするのです。
職員を演じた安東信助は日々、妹との生活を守るために日々心を殺して働いているけれど、マッチングアプリであっさりフラれてしまうというあたりの中年男の悲哀が細やか。 妹を演じた日野あかりはどこか劇団のモチーフである猫のようで、気まぐれで世間知らずなイノセントさ。 殺された女を演じた沈ゆうこは死にたいと思いながらもやけに明るくというリアリティ。 ジャーナリストを演じた田中渚を舞台で拝見するのはもう随分久しぶりですが、変わらずスタイリッシュで何より嬉しい。 殺人犯を演じた永田佑衣は身近にある人々の恐怖を一人で背負い込む強いストレスがあるであろう役を走りきる胆力が確かなモノで。
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