【芝居】「THIS HOUSE」JACROW
2025.11.22 18:30 [CoRich]
JACROWの新作は、ナショナルシアターライブで配信されたものをキッカケに企画された作家ジェームズ・グレアム作品の本邦初上演。 労働党が少数与党として政権を担ってからサッチャー登場直前までの4年半にわたる英国議会のドタバタを描く物語。THEATER/TOPS。 元々180分の休憩あり、でしたが、ワタシの観た回は休憩時間が延びていて、それは怪我をした役者の代役に演出家がホンを持って立つというある意味プレミアム回でした。オオゴトでなくてなにより。開演前に英国議会の成り立ちを10分ほどで説明して貰えるのがありがたい。
議会で票を集める「ホイップ」と呼ばれる人たち。与党野党が欠席した議員の数を互いに合わせるという紳士協定・ペアリング、病気で死にかけでも議会の建物の中にいれば投票したと見なされるなど、独特のルールに加えて、ウエールズ、北アイルランド、コーンウォールなど の地方に根ざした少数政党の抱き込みというイギリスという国の構成ゆえのあからさまな多数派工作など、英国議会をギュッと描き、その中でも存在する友情のようなものを浮かび上がらせます。
きっと何かの歴史が積み上がってできたルールだけれど、長い時間を経るうちにルールを守るあまりのコメディのようなドタバタが繰り広げられ、しかし議員たちは至って真面目に議会を進めるのです。もしかしたら日本の議会でも、この手の無意味に見えるけれど成り立ちとしては意味があったルールのようなものがあるのかなぁと思ったりもするのです。
労働党の人たらしな副幹事長を演じた狩野和馬と、保守党の副幹事長を演じた今里真の濃厚な友情の説得力。久々に拝見した三原一太は一幕ではアングラ感というか厨二病感満載のヤバい議員、二幕では翻弄される議長という振り幅が楽しい。引退する議員を演じた大竹周作の厚み、新たに労働党幹事長になった男を演じた熊野善啓の生真面目な男にはどこか可愛らしさすら。前代の幹事長を演じた谷仲恵輔は早々に引退して出番が無くなったと思ったら、戯曲指定という「Five Years」を歌い上げるのもまた振り幅で楽しい。
| 固定リンク
「演劇・芝居」カテゴリの記事
- 【芝居】「KNOCK UP」神奈川県演劇連盟(合同公演)(2026.01.18)
- 【芝居】「父と暮せば」(2026.01.10)
- 【芝居】「季節」普通(2026.01.10)
- 【芝居】「マイクロバスと安定」キューブ(2025.12.31)
- 【芝居】「Venus誕生 最終幕」劇団Venus(2025.12.28)


コメント