« 【芝居】「LAST BLUES」泡沫虹色おじサンズ | トップページ | 【芝居】「妄想コピー / river」螺旋階段 »

2025.11.23

【芝居】「白貝」やみ・あがりシアター

2025.10.12 17:00 [CoRich]

やみ・あがりシアターの新作。130分。九劇。10月19日まで。

不登校だったり恋人ができることも働いたこともない女は、登山にだけはでかけていて、いくつもの山を登り、山の中であれば人とも愛想良く会話が出来るし、行動ができるが、それでも人の顔を覚えられない。
ある日、天候が悪化し避難小屋に避難した女は、芸能プロダクションの社長である女と出会うが、天候が回復し下山したのは人の顔の覚えられない女だけだけで、社長は死亡が確認されるが、何があったかについては一切語らなかった。 芸能プロダクションの社長が登山したのは事務所を訴える所属タレントについての会見の前日だった。亡くなった息子や、その所属タレント、利害関係を持つ人々は、何があったかを聞きだそうと唯一事実を知る女を追って、山道で声を掛け、手がかりを掴もうとする。

等高線上に線が引かれ、山ならぬ谷のように中心が一番低く、囲んだ客席に向かって高くなっていく構造で、二箇所の出捌け口があるので、観客の目の前を人々がすれ違い、追いかけ、会話する場をスピーディに描きながら謎が謎をよぶミステリー風。謎解きも、人を想う気持ちもキチンと描き、そこで終わりかと思えばもう一段の謎解きなのは巧い。

顔を覚えられない女を演じた加藤睦望は真面目な造型で明るく会話するのと喋らないのとをスムーズに行き来する説得力。その息子で芸能事務所を継げるかどうかが心配すぎる男を演じた森下亮は空気が読めずに明確にコメディリリーフで楽しい。所属タレントを演じた、さんなぎはそれでも何かを追いかけたい気持ちを駆動したいい造型で「整形はしたけれど脚は私の脚だ」というセリフに見事に結実。探偵を演じた青木絵璃もちょっと抜けた感じに見えてもキチンと探偵な頼もしさも。亡くなった社長と親しいと言い張る男を演じた河村慎也はやたらに山で食べたり飲んだりな感じだけれど、山男っぽさみたいな見え方の説得力。

ワタシは登山はしないけれど、イマドキらしく救助のためのGPS端末ココヘリがきっちり登場してるのもきちんと取材している感じでポイント高い。

|

« 【芝居】「LAST BLUES」泡沫虹色おじサンズ | トップページ | 【芝居】「妄想コピー / river」螺旋階段 »

演劇・芝居」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 【芝居】「LAST BLUES」泡沫虹色おじサンズ | トップページ | 【芝居】「妄想コピー / river」螺旋階段 »