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2025.10.05

【芝居】「The Breath of Life」serial number presents/dialogue+1

2025.9.11 14:00 [CoRich]

演出 詩森ろば、俳優 林田麻里/李千鶴で構成して、3年間にわたり女性二人の芝居を連続上演するユニットdialogue+1の第一回。 イギリスの劇作家デヴィッド・ヘアーの「The Breath of Life」は2014年に新国立劇場での上演があったようですが、ワタシは初見です。同じ翻訳(鴇澤麻由子)による上演。 130分。9月17日までOFF OFFシアター。

イギリス南端の島に暮らす学者らしい女を訪ねてきた流行作家の女。学者の恋人で後に作家の夫となった一人の男を長い時間「共有」していたが男はイギリスを去り、アメリカで若い女と暮らしている。ほぼ初対面の二人だったが、帰るはずの船に乗り損ねた作家は二人で夜通し語り合う。

ガーデニングと死しかない、というシニアに人気の島。 一人の男を「共有」していたけれど、面識のない二人の女性が、初めて二人きりで話す一晩。先に出会ったのは学者である愛人だが結婚することなくしかし拘らず自由であることに惹かれたけれど、結婚には至らず男が結婚してから暫くしてまた男と会ってたりする。 後から出会った作家である妻、少し前から気付いていた愛人の存在はもちろん気になっていたけれど、子育てを終えた今、久しぶりの一人旅、やってみたかったことを島で楽しんだり、それはポルノ映画を観る、とかのささやか。もう二度と会わないであろうふたりの会話。 基本的には二人が一人の男のことをこれまでも含めて語り合う情報の開示、時に共感、時に自分は経験していないことをこれだけの時間語り合える、というのはなんだろう女性だからかなのかどうなのかしら。ワタシだと会話が続かなそうだけれど、まあそれは人によるか。

公民権運動からヒッピー文化という時代を背景に敷き、未婚の女性と結婚し子どもを産んだ女性の会話というフォーマット。女性は男性に比べて結婚や出産で人生が分岐することも多いけれど、年齢を重ねれば、そこで出会って会話することがあるかもしれない。自分が選ばなかった選択肢を過ごしてきた女たちの情報交換であり、若い頃に遭ってしまった理不尽を含めて、共感だったり、相容れなさだったりするけれど、あくまで会話は穏やかでどこか「まとめて」いるような会話が続きます。自分もちょっとまとめな気持ちになりつつある年だからか、そこが気持ちに引っかかるのです。

ワタシの観た回は、劇場に入ってからの大雨、序盤で劇場の中に響き渡るカミナリ。二人が出会った瞬間あたりで、ベタな対決の構図のように見えてしまう偶然の演出。いえ、そんな意図で演出されているシーンではないはずなのですが。

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