« 【芝居】「竹の春、青年の夢」表現実験BASHOW (#まつもと演劇祭) | トップページ | 【芝居】「【班女】【卒塔婆小町】」アルプス乙女ユニオンズ( #まつもと演劇祭) »

2025.10.24

【芝居】「ムーンライト」劇団友歩堂 (#まつもと演劇祭)

2025.10.11 10:00 [CoRich]

まつもと演劇連合会の芝居塾の卒業生による今年旗揚げの劇団。大阪の劇団・三等フランソワーズの作品(未見)を45分。下馬出しホール。

高知の民宿。出張といい家を空けて十日が経った男、浮気を疑った妻が宿を訪れる。かつて夫と結婚する予定だった女は、妻の友人だったが、結婚式の直前に金を持ち逃げしている。夫はそのかつての恋人と会っている。

畳の小上がりを舞台とする劇場、なるほど旅館の一室という感じ。かつての恋人と旅先で継続的に会っていた、となれば浮気を疑うのは当然という出発点から、結婚してずいぶん時間が経ってから再び連絡を取るようになったいきさつ。結局のところ、理由は堂であれ困窮しているということ、そこに手を差し伸べようとしたということが徐々に開示されていきます。

久々に再会していた女の通夜が昨夜だったという別れという終幕。そこにあったのはある種の人情なのか、あるいは恋心の残り火なのかは最後まで明確には明かされません。妻にとってだってかつての友だちではある女が去ったことで、この夫婦が再び二人で歩み出すということを思わせる感覚は少しほろ苦く、しかし前向きです。

今年旗揚げにしてこの奥行きが頼もしく、後進を育てる歩みである芝居塾を毎年続けている、まつもと演劇連合会の心意気がきちんと結実しているのです。

|

« 【芝居】「竹の春、青年の夢」表現実験BASHOW (#まつもと演劇祭) | トップページ | 【芝居】「【班女】【卒塔婆小町】」アルプス乙女ユニオンズ( #まつもと演劇祭) »

演劇・芝居」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 【芝居】「竹の春、青年の夢」表現実験BASHOW (#まつもと演劇祭) | トップページ | 【芝居】「【班女】【卒塔婆小町】」アルプス乙女ユニオンズ( #まつもと演劇祭) »