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2025.10.15

【芝居】「いまさらキスシーン」柿喰う客

2025.9.14 17:00 [CoRich]

劇団の新作本公演の隙間に突然発表された玉置玲央のライフワークだと謳う17年目の一人芝居。 久しぶりにフルサイズの上演だそうです。たったワンステージ。自宅すぐ近くでの上演だという情報を気付かず、いまや大河も連ドラも(ワタシ的には最新の「朝日」ですが)人気の俳優であっという間に完売。キャンセル待ちで滑り込みました。35分。上演後に作演とのトークショー(によれば80歳まで続ける覚悟とか)。 (1, 2 戯曲と動画)

同じ時期に王子小劇場で初演となった七味まゆ味の一人芝居( (1, 2 )と双璧をなす、コンパクトな一人芝居。

わりと悲劇ばかりに見舞われているのに、血まみれでも前に進むという前のめりな気持ちを描いてはいるけれど、決してコメディというわけではなくて、酷いことばかり起こる物語。これをあちこちで上演できるフォーマットのコンパクトな一人芝居にするのはある種の覚悟で、これを丁寧に描き続けようという心意気。

戯曲の冒頭、
「せ、す、じ、を
ぴんと伸ばして、ワキをきゅってしめて、
心拍数の上昇、上昇を意識しながら、
国道4号線をひたすらに、ひたすらに走っております私は、
女子高生。」
のリズムの良さ、国道四号線(日本橋→青森)はなるほど作家の出身地に根ざすよう。 これまで拝見していた王子小劇場にくらべると、はるかにタッパがある「かなっくホール」で、後方席から観ていると人が通らず車ばかりが通る国道、という空が広い空間に見える、というのは新たな発見でした。

初演時点の戯曲を手直ししていないようで、たとえばガラケーで赤外線つかってアドレス交換するとか、合格発表は構内の掲示板に張り出された紙で受験番号を探す、というのはもしかして今ではもう観られないものも実は多いのだけれど、むしろ手直ししないことで、強固で過去には現実だった世界線をファンタジーとしてしまうという強度が生まれつつあると思うのです。

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