2025.3.16 15:00
[CoRich]
2014年初演作を改訂再演。80分ほど。3月16日まで駅前劇場。
初演では9名だった登場人物は、主役となる「(ロボットが好きなのにパイロットになれなかった可哀想な)タナカ」の清掃員の同僚2名が増えて11名に。未知の敵の襲来が間近となり街の人々は避難して、そこにある地球防衛の基地と、敵を迎え撃つための巨大合体ロボットが訓練の日々。とはいえ、基地の恐らくは訓練がよく見える休憩スペースだか長官室の前室だかみたいなエリアで、見た目にはもうオフィスのバックヤード風情で、そこで交わされる会話もSF設定なのに日常の延長のような些細なことだったりという、あひるなんちゃら的な世界はもちろんしっかりと。
街の風景は残っていて、そこがロボット戦で破壊されたりすることのノスタルジーはあって、それはそれでなんかグッときそうになるんだけど、それは物語を駆動するというよりは人物や物語の奥行きを深める方向で使われていて、いたずらにウエットにしないのもあひる節で楽しいのです。合体に一度も成功できない3人のパイロットは似てない双子と、気の合わない天才と。でも観客の見た目には全然違うのに、物語の中では唯一二人の区別がつくという点で天才、という設定が初演と同じなんだけどほんとに楽しくて。
初演ではルの数7つがつまり、1号2号4号で、どう組みあわせても1から7号と綺麗に特定出来るという設定をこのロボットの話に組み込んだことに感激した私です。二進数が全く理解出来ない人とのわちゃわちゃも楽しく。
でも1号、10(イチゼロ)号、100(イチゼロゼロ)号にすれば良かったんじゃないかとおもったりするけど、たぶんそういうことじゃないんだけども。
ロボット好きなだけどパイロットになれない清掃員を演じた根津茂尚は可哀想とは言われても可哀想さは減ったのかなと感じたのは、同僚の二人(篠本美帆、杉木隆幸)がときにツッコミ時にとんちんかんなことをいいながらもいい感じの仲間感ができるようになったからかな、と思うワタシです。
長官を演じた石澤美和はなんかそれなのに腰は低くて親しみやすさ全開なのが楽しい。天才パイロットを演じた木村はるかは、尖って吠えてる感じのある種の若さが眩しいほど。似てない双子を演じた上松コナン、堀靖明の、でもなんかほっこりさがよくて
地上要員であるリーダーを演じたまつきみちこは不思議な雰囲気はそのままに相変わらず奇跡を起こし、
自覚しているコネ入社を蜂井玲がとんちかんなことを言い出す間の面白さ、それに振り回されるのに離れない松本みゆきもすっかり、あひる節に。博打好きのエンジニアを演じた平川はる香はクールなのにクズ、みたいな楽しさ。
子供が騒いでも、携帯を切らなくてもいい、鳴らしてもみんな優しく、という前説アナウンスが心地いい 劇団で、本当に客席の雰囲気も治安もいい劇団であることもワタシが通い続ける理由だけれど、ワタシの観た回、客席ど真ん中で上演中ずっとスマホを煌々と光らせてなんか読んでた客は、なあ。舞台と観客の互いの敬意を裏切ってるだけなので、帰りの電車で傘を失くして困ってほしい呪いを。
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