【芝居】「お江戸人情活劇 五席」麦の会
2024.11.17 16:00 [CoRich]
落語を題材にとって、オムニバス形式の5篇。5分と10分の休憩を挟み120分ほど。初めての会場・ビエラスタジオ蒔田(まいた)で11月17日まで。
初めての子ども、縁起のいい名前をつけてもらおうと「寿限無」
正月、天神さまにお参りに連れて行ってもらう代わりにあれ買ってくれこれ買ってくれとは言わないと約束したはずだが「初天神」
休憩5分
遊女に惚れた男の注ぎ込みぶりを心配した叔父は、金にしくじって死ぬと告げたら女がついてくるかを試すようにという。渋々夜中の水辺に来た二人だが離れて飛び込もうというが「辰巳の辻占」
酒好きのあまり妻子が出ていった男、酒を絶ち真面目に働き身を持ち直したある日、偶然三年ぶりに子どもに再会する。小遣いを渡すが父親からもらったとは言わないように口止めをするが、大金を持っていることを怪しんだ妻は「子はかすがい」
休憩10分
番町皿屋敷のお菊は絶世の美女と噂が立ち、一目見ようと井戸に人々がどんどん集まってしまう「お菊の皿」
割と知られた滑稽噺を中心に、落語を下敷き、というよりはほぼそのままの演劇としての上演。寿限無の子どもや初天神のみたらし団子が他の作品に顔を出したりと、互いもゆるやかにつながりが見え隠れするけれど、あくまでもそれぞれの噺をコンパクトに親しめる形にまとめたものになっています。寿限無・初天神は子どもが出てきて仕草や言葉の楽しさが存分に。恋だの心中だのと少々穏やかじゃない辰巳の辻占は死にたくない気持ちがコミカルに、夫婦親子の愛情目一杯の子はかすがいはしっかりと物語を見せる感じに。お菊の皿は、昨今の地下アイドルっぽい味付けになっていて、照明や音響含めて実に今っぽくて、幕切れにふさわしく華やかに、どたばたと明るく。戦後すぐに市民劇団として旗揚げした長い歴史を持ち、幅広い客層を集め、賑々しい公演なのです。
ビエラスタジオ蒔田はスーパーと飲食店を核とする小さなモールの3F、広いテラスが気持ちいい。上階のジムのスタジオレッスンと思われる物音が聞こえたりはするけれど、まあ大きな問題ではありません。
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