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2024.11.02

【芝居】「百万年ピクニック」月灯り

2024.10.12 17:00 [CoRich]

まつもと演劇祭の一本、キャラメルボックスの初期作品(未見)を高校演劇向けに60分バージョンとして書き換えて公開されているものの上演。10月13日まで上土ふれあいホール。

紙芝居屋が街角で紙芝居を始める。観客は、西風という名の少年一人。紙芝居のタイトルは「百万年ピクニック」。物語は、まりなという名の少女が青猫天文台を訪れてミナミという名の作家を探して十年も旅してきたのだという。天文台職員がみなみを呼ぶ。が、みなみは小説など書いたことはないと言う。

ワタシがキャラメルボックスを観始めたのは、シアターアプルで上演された10周年記念の「スケッチブックボイジャー」と「ヒトミ」だと思うのだけど、それよりだいぶ前の作品で、おそらく初演は120分ぐらいだったのだろうと思います。SF好きの若い作家が若い頃に書いた物語、もとの火星年代記は読んでなくて、それとつながりがあるかは判らないのだけれど。wikipedia では、同名のタイトルを持つ終章は2026年と気付いて、あらら、その年はもう再来年。

紙芝居屋が一人で芝居を組み立てるというノスタルジーを入口の序盤、大人たちが子供を大騒ぎに演じてコミカルに。その紙芝居の中の物語という体裁で少女が好きな物語(それは紙芝居屋と少年の話という入れ子になってるのが後から明かされる)の作家を探してたどり着いたけどそこの同じ姓の職員は別人で、そこに少女を探す人々が集まってきて(ここも入れ子)、自分が魔法使いなので作家を探せるのだと冒険の旅に、 少年と少女が交錯するという具合にだいぶ入れ子を作りまくり、望遠鏡を覗いていれば、向こうもこっちを覗いているみたいな構造が多すぎて、理解しづらいと思うのは、年老いワタシが、作家が若い頃に書いたものを観たから、ということなのかもしれません。

長野県佐久市のダンスクラブが母体という劇団。ダンスで見せるシーンがそう多い訳ではない今作をおそらくはわざわざ選んだのがちょっと凄い。 初演から40年弱が経っているこの芝居を恐らく生まれてない役者たち、旗揚げしてまだ半年も経たないうちにこのクオリティ。色んな芝居のバリエーションで観たい気はするのです。(そういう意味でも演劇祭で多彩な劇団が集う意味は確かにあるのだとワタシは思うのです)

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