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2024.11.16

【芝居】「PARTY TIME『骨はダラスに埋めてくれ』」かんたくん

2024.10.13 13:00 [CoRich]

今年旗揚げで、本公演前にまつもと演劇祭に登場。2005年に大学生だった中屋敷法仁らによって初演されたものを2023年にPARTY TIMEと銘打った改訂版を上演。ワタシはどちらも未見ですが、改訂版を上演。10月13日まで上土ふれあいホール。

暗殺から60年、いまも唯一生きているキャロライン。召喚されるケネディ大統領の家族と友人。あたかもパーティ。暗殺事件の謎、家族の秘密いろいろとりまぜて。

暗殺の犯人は誰だの陰謀論、癇癪持ちでロボトミー手術を受けさせられたローズマリー、成金ファーストレディと揶揄される妻ジャッキー、古き良きアメリカの家族を守りたいローズ、家族には必ずしも歓迎されていないマリリン・モンローなど、JFKの家族をめぐる因縁の物語を文字通り(早口も含めて)スピーディーに。

中屋敷法仁主宰の柿喰う客という劇団、少なくとも過去おいて特徴づけていたのは大量のセリフをまくし立てるように積み重ねて、軽快な語り口でわりとエグいことを語るという物語のスタイル。初演再演とも柿喰う客という劇団の公演とは位置づけられていなくて、必ずしも劇団員のカラーというわけではないのだけれど、全く関係のないこの劇団が上演しても、「柿の役者」がそれぞれの役に透けて見える感じなのはちょっと不思議な感覚。初見の劇団ですが、きちんと「柿」の疾走感そのままにつくりあげているのは大したもの。

まことしやかに語られる陰謀論、あるいは古き良きアメリカの家族のありかたの暗部、後ろめたさゆえのスペシャルオリンピック創始といった、良くも悪くもちょっと興味を掻き立てられるさまざま。興味本位が過ぎる下世話な物語だけれど、もう半世紀以上前のことで登場人物の殆どがもうこの世にはおらず(今作でも、「召喚」してるわけで)、歴史上の人物になっているという距離感と、ポップな語り口が絶妙に「作り物」感をまとっていて楽しんで観てしまうワタシもまあ下世話な人間、ということなのですが。

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