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2024.04.02

【芝居】「口(しかく)」エンニュイ

2024.3.9 18:00 [CoRich]

王子小劇場の佐藤佐吉演劇祭の一本。ワタシは初見です。見慣れている観劇巧者の感想を読みながら記憶を掘り起こすほぼ一ヶ月前(溜まりすぎ)。137分は正直少々長いけれど。王子スタジオ1、3月10日まで。

オフィス、喋らない社員たち、苛ついて怒りがちな課長とか。出社しないまま一週間とか。あるいは不安を言葉にしてネットに発してしまう人。 web会議のようにそれぞれのスマホで映像みせながら話をしたり、呪われないために相手の名前を錆びた釘で書きたいけれど名前を知らないとか。大量に生み出され大量に死んでいく言霊、chatGPTに生成させる日記。俳優が偽物と疑われスタッフも交えて議論したり。

初見のワタシにはなかなかの歯応えの一本。要素はそれぞれに面白かったりするのです。たとえば、開場中の劇場に流れているリアルタイムのNHKラジオ(震災の何とかだった気がする)、それぞれのスマホでweb会議的に会話したり、プロジェクターで映した映像が吊るしてある紙に映し出していたり。言葉を失う病と大量に生み出される言葉という対比だったり。ある芸能人のスキャンダルを台詞に折り込んでみたり。

なるほど、作家の頭の中のぐるぐるを未分化(劇中に出てくるネオテニーということかしら)なまま提示されたものを自分の頭の中で再構成して組み立てて受け取って観る芝居なんだ、と気付いた時にはわりと時遅し、置いて行かれたと感じるワタシです。 物語というよりは手法の断片の面白さとも思いつつ。それならつまり、観劇巧者たちの感想を補助線として見直したら判るようになるかもと思うけれど、記憶力が追い付かない(泣)。

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