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2024.03.18

【芝居】「ファンタスティックベイビーズ」guizillen

2024.2.23 19:30 [CoRich]

2019年の佐藤辰海演劇祭は拝見したものの、劇団としてはワタシは初見。4年ぶりの本公演。盛りだくさんに休憩無しの150分。王子小劇場で2月26日まで。

ネグレクトのの母に対抗するための姉弟は正義が暴走する。居酒屋バイトの男は外国人のバイトにすらバカにされぞんざいに扱われた妻は正義の暴走で交通事故で亡くなってしまい、子供と向き合う会話をはじめる。ホームレスの男が高校生カップルの男が女に告白する勇気を魔法のようにに授け、しかし失恋する。アシタカもチチタカも村を出てあちこちに女を作るし、Youtuberと一生を伴にするつもりだった。いじめられていた城島くんは成長してジョーカーとなり人を陥れたりする。トーヨコで暮らす女と、彼女が気になる予備校生と。元トーヨコ暮らしという60歳の男はやけに親身で。

いくつも点描される物語の数々は痛みを抱える現在の私たちから地続き。長い上演時間だけれどなんか見続けてしまう魅力というか。ヒーローショーをいい歳になっても繰り返す姉弟の暴走にしても、妻を亡くして何もかも無気力になってしまう男にしても、トーヨコを巡るカップルの発作的な結末も、巧く生きられない伝説の男のしょうもなさがSNSで晒されることも、一つ一つの物語はかなり分厚く描かれて見応えがあるのだけれど、これだけの物量が並んでしまうと、沢山のできごとがそこにごちゃっと有る感じでワタシの中に整理が付かない感じ。ファンタスティックベイビーズと名乗る白ブリーフの男たちが何かの足がかりになって物語をまとめ上げるんじゃないかと勝手に想像したワタシ、どこかもやっとした気持ちが残るのです。終幕近く、4年ぶりの現実は糞で嘘ばかりの芝居だとか、熊が幼い物語を生み出したことを謝ったりと、物語の無力を感じてるのかなと思ったり。

ヒーローな姉弟を演じた米田ひかりの暴走と佐々木タケシの抑えた感じの対比が鮮やか。トーヨコの女を演じた我修院達子の巧く生きられなさと予備校生を演じた亀井陵市の木訥。妻を亡くした男を演じた安東信助の静かな絶望と、泣き止まない子供を電動自転車に乗せて走るたった一人のシーンは凄い。いや、この役者がホントに好きだってだけなんだけど、たぶん。

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