【芝居】「2 a.m.」乙戯社
2023.08.06 11:30 [CoRich]
高円寺で定期的に開催されている演劇サロンプロジェクトの企画公演として、短編とリーディング、ティーチインで構成。ワンドリンク付き。8月6日まで、高円寺K'sスタジオ本館。
女が弟を名乗る男と住んでいるが、恋人は弟が亡くなっていることを突き止め心配している。「永遠姉弟ートワキョウダイー」(作・演出/いちかわとも)
女に告白するが、話が弾みすぎてその先に進めない童貞男、その話を聴く女友達。生き物ではなく、椅子になって話してみるのはどうかといってみる「恋人は椅子な人」(作/鈴江敏郎・演出/REN)
「永遠〜」は20分ほど。姉と死んだ弟、姉の恋人という三人の芝居。姉は早々に寝ると云い去って残された男二人。前半で弟の写真がないのは「流された」からなど、予兆はみせつつ。追求しようとする恋人と、それをいなそうとする弟の対話は、弟がここから去らないのは姉を心配しているからで、恋人が守ってくれることを確認して弟は去り、寝られず起きてきた姉、弟が死んだことは理解していて、二人でそれぞれにもう一本ずつのビールは献杯を思わせるのです。
休憩を挟んで「〜椅子な人」も20分ほど。2005年作を。ワタシは初見、リーディングとして。告白して話が弾みすぎてもう一歩を踏み出せない男が女に相談し、相談に乗った女は告白された経験がなくて恥ずかしくて、椅子になってみたり、と書き出して思い出そうとしてもよく判らないと感じるワタシです。いろいろ唐突さでコミカルにしたいのかなと思いつつ、この短編で笑いにするのは演出として相当な企みが必要かなとも思います。物語は男の(別の女性への)告白が巧くいきそう、という終幕、解決してるようなしてないような。
二本の短編の上演後、「ティーチインイベント」と称した演劇交流会の場を設けています。役者たちのインタビューで始まり、観客からの質問という形の場を作ろうという意識は感じます。いろいろな劇団が作り手と観客の対話を模索しているし、対話したい観客は確かに存在するけれど、どういう場がいいんですかね。劇場にパブを作り付けるような雰囲気づくりがドリンク付きなのだろうけれど、舞台と客席という位置関係でやるのはちょっと難しい気もします。今回に限らず。
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