【芝居】「温泉旅館 湯けむりの里〜なんてったって! 親の顔が見てェもんだなァの巻」劇団麦の会
2023.06.04 14:00 [CoRich]
横浜のアマチュア劇団を自ら名乗る市民劇団、麦の会の人気演目、温泉旅館をめぐるコメディシリーズ。ワタシはシリーズ初見です。休憩10分を挟み130分。6月4日まで、のげシャーレ。
老舗温泉旅館。新人で入った女の父親は心配のあまり、付き人とともに仲居になりすまして娘を見守ることにする。娘は見習い板前にご執心だが、ポンコツで使い物になる気配もない。女将の息子は学校でボールペンを盗んだといわれるが、何かを隠している。息子が結婚する夫婦が、久しぶりに二人きりの時間のために訪れる。
老若男女さまざまで満員の観客。市民劇団らしく、客同士どころか家族同士の知り合いに挨拶したりな客席。1947年結成という市民劇団の厚み。物語といえば、短めの物語を重ね、大笑いさせたりほろりとさせたり、大衆演劇のような和やかな雰囲気。ほんとうに沢山の役者による大人数のパワー、決して大きな空間じゃないこの空間で人数押しのパワーはある種の懐かしさすら感じさせるのです。
子離れできない親の物語、子供だと思っていても人をかばい思いやるようになった気持ち、老舗旅館に生まれてしまったゆえの不安感、息子を送り出す両親なのに、グラマーで夫好みな新婦に心穏やかでない妻だけれど祝う心、突然割り込む絵に書いたような貧乏神家族、ビールや餃子の繰り返しのご発注在庫をなんとかしようと、奮戦する仲居たち。繰り返し重ね合わせていくことで作り上げる暖かな空間、これが続くの、ほんとにいいことだと思うのです。
| 固定リンク
「演劇・芝居」カテゴリの記事
- 【芝居】「ハッピーターン」劇団チリ(2024.09.29)
- 【芝居】「昼だけど前夜祭」劇団チリ(2024.09.16)
- 【芝居】「朝日のような夕日をつれて 2024」サードステージ(2024.09.08)
- 【芝居】「雑種 小夜の月」あやめ十八番(2024.09.01)
- 【芝居】「ミセスフィクションズのファッションウイーク」Mrs.fictions(2024.08.30)
コメント