【芝居】「死んだら流石に愛しく思え Final Edition」MCR
2023.06.03 18:00 [CoRich]
シリアルキラー、ヘンリー・リー・ルーカスの史実(wikipedia)を下書きに、上演を繰り返す代表作の一本(2015, 2019)の最終版と銘打って。130分。6月4日までザ・スズナリ。デジタル版の当日パンフが有り難い。
再演では女性になっていた夢に悩まされる人物を初演と同様、男性で演じたのが初めての小野ゆたか、巻き込まれ、時におちゃらけ、困り悩みなダイナミックレンジの広さが魅力だけど、クズっぽさが減ってる感じなのはご愛敬。 シリアルキラーの二人を演じた川島潤哉と奥田洋平、冷静と狂気がグルーブし続ける圧巻、恐らくは再演からのグレープフルーツを潰し口にする終盤のシーン、やってることと爽やかな香りのギャップは判っていても印象的でずっと残るのです。天使と呼ばれる女も後藤飛鳥も初演からずっと同じ、オカシナコトをやっている兄と恋人を見守り普通に見えるけれど、しかし神様になっちゃう危うさも。巻き込まれる男を演じた澤唯は困る人物の安定感。友だちを演じた堀靖明の友だちを見守る気持ちの暖かさ。母親を演じた伊達香苗の狂気、初演からずっと続く凄み。
記憶力は相変わらずザルなワタシだけれど、誰にも愛されないかも知れないという男たちの孤独は確かに沁み一本なのは間違いなく、完成版に相応しいのです。
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