【芝居】「水辺にて ~断酒のできない断酒会~」菅間馬鈴薯堂
2022.12.3 15:00 [CoRich]
菅間馬鈴薯(ポテト)堂の新作。40本目。無料公開の台本アーカイブが今日時点で39で前回とダブったのはご愛敬。 荒川の岩淵水門ちかく、「断酒できない断酒会」に集う人々。老いたが元気な女、50間近になって結婚を決めた男女。 馴れそめを聞いたりするうち、歌ったり川を渡ろうとする「年下の兄と年上の弟」、ここを熱い砂浜だと遊ぶ親子、 橋の下に住む男は困ったことがあれば声掛けろ、という。
川原ならまあまあ声を出したり飲酒してたりしても大丈夫な夜、 静かな序盤、ダンスして待ってたり、合流して「断酒のできない断酒会」と、まあ諦めてる人々、カップルの男女は食堂のパートと毎週来る客の関係を馴れそめとして結婚を決めることを報告します。そこになんかおじさんたちが歌ったり、親子が砂浜だと遊んだり、とさまざまな人が。豚(とん)君と呼ばれる男は管理者のようなホームレス風情。男女は出向のため二人で名古屋に行くといい、片付けをして去って行くのです。
決して判りやすい話では無い気がして、これを20代で観ていたら、ちんぷんかんぷんだったろうと思います。50過ぎてから判る感覚、人が去って行くこと、自分の周りに少しはコミュニティがあることだったり。歳を取るのも悪くないな、と思う有り難さ。
劇団の主演女優、稲川実代子はもう序盤から身体の柔らかさに圧倒され、あるいは結婚する男女、舘智子、西山竜一のまあいい歳になってからの恥ずかしがる馴れそめのリアリティ。「年上の弟と年下の兄」なる大間剛志と津田タカシゲのコメディと時に馬鹿騒ぎ。子を演じた田中彩優希の子供に見えてしまう説得力と父を演じた村田与志行のハーモニカの格好良さと。橋の下の男を演じた市川敬太、この場所を守る気持ちの凜々しさ。
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