【芝居】「グレート・ノーマル」げんこつ団
2022.11.12 14:00 [CoRich]
げんこつ団の新作。楽園。13日まで。105分。
あらすじと云うより、ワタシの覚えてたモノを全部書くメモを後半に記します。引っ込めた方がよろしければご指摘ください。
ともかく精算する生産する力のなくなっている国、それは握りつぶす力、ついに日本の産業は蓋だけは世界一になってしまった国力を滅ぼしたのは親戚のような国政、それでもそのまま絶望のなかで暮らす人々、と実は動かしているのはシイタケといういろいろなことをこねくり回して一本の物語を作り上げる確かな力。
ワタシが見はじめた頃は巨大な箱が舞台真ん中にあって(たぶん巨大なプロジェクターが入っていて)、冷房が強くかけられてた(これも多分プロジェクターのため)のですが、コンパクトにも作れるようになったなぁと感慨深いワタシです。正直に云うと、プロジェクターに関してはこの劇場では正面に座席がなくて左右に振り分けられた劇場で、ワタシがうっかり壁側の端っこに座ってしまったためにプロジェクターや、スクリーンの奥の窓の中の様子が前に役者がいると見えないのでストレスを感じます。 しかし、「オイリーヤマザキ」とは良く考えたもんだw。
以下ネタバレ
「テイ化学スモッグ」で煙る町、科学などすべての文明水準が下がり、インフラは直せず、使い方もわからなくなりつつある。物価は上がり為替はひどい状態で、オイルマネーに買収されたあるコンビニで握力がやたらに強くなんでも握りつぶす少女(キミちゃん)、その母が夫を探し子供や父を養うためにやっとの思いで働き始めたコンビニに強盗が立てこもる。立てこもりは長引き半年、3年、何十年、立てこもっているだけで食料が差し入れられるコンビニの中はみんな家族のように暮らしている。差し入れる業者もヤクザのしのぎが入り。子供は30歳になっているが、新聞やテレビは無く外の様子はわからない。人々は暴動起こす。働いていた母は寂しさから自動ドアとただならぬ関係になって子供が生まれたりしている。
暴動の現場をレポートする女は一人の野次馬に説明してるだけで報道してるわけでもないのにずけづけと聞いてくる。サイレンが鳴り現れた外野手はこの惨状をなんとかしたいというが、フライが飛んでくればいなくなってしまう(人の興味?)
30歳になっている女はたった一冊持っていた漫画の13巻を友だちに返したいと探している。差し入れをしている弁当屋は右足とか股間だけを残して主人がいなくなるが、右足と股間は女性だったりして、息子が戸惑っている。正社員の面接らしきものはあるが、それはもう幻や、求職者の夢でしかない。遠くには火を吹く原油タンクが見えるが、係員はむしろつかの間の炎を楽しんでいるし、原油と言っているものは実は醤油で、プラスチックもガソリンもみんなこれから作っているというし、天然ガスはファブリーズで、黒豆はウランだと言い張り、世界中は醤油の焦げるいい匂いで満たされれみんなうっかり食べすぎている。
二世三世四世で占められた国政は親戚の集まりになっている。
オフィス街のビルに菌糸を打ち込む人々、一流企業だとみんな思っている会社でスーツ姿で働く人々どころか役人も警察もみなシイタケになっているし、機材を管理する機関工は石炭を食べて煙を出して働いている。
優雅にスーツ姿で働くフレッシュなシイタケたちも日が経てば干される運命にある。ケータリングを持ってきた弁当屋は、容器の出来が悪い理由を訪ね、もう日本にはあらゆるものの「蓋」だけを高品質で作る技術だけで、他のあらゆるものは輸入するしかないことを知らされる。
働き口はほとんどなく、みなオフィスにでてコーラスの発声練習で「心の豊かさ」を得るだけの日々になっていて、広告代理店も蓋を扱う一番手以外はコーラスの日々で、多額の借金にあえいでいるのは、雷に電気代、水漏れに水道代、噴火にガス代、喋るだけで通話料がかかっている。
かつてのコンビニの会った場所は立派なビルになり、一階にはコンビニが入っていて、パーティヤマザキという名前になっている。オーナーはかつて、何でも握りつぶしていた少女が漫画を次に貸す相手の友達を探すためにコンビニを復活させたが、店員も客も殆どはシイタケだった。招待状が送られてきた野次馬の男が盗撮した写真には、その探している友達が写っていて隣に住んでいて連れてくるようにいわれる。
なんでも握りつぶす少女は世界中のあらゆる不都合な真実を握りつぶして、現在の富を手に入れている。このコンビニにはかつて働いていた女が再び働いているがそのオーナーが娘だとは気づいていない。コンビニで肉まんを出しているのはシイタケを食べるため?
好きなものを監禁し立てこもることが新しいライフスタイルになっていて、広告代理店の女も先輩の男を監禁しているのはその愛情だが、なぜか巻き込まれるうさぎキャラクタ。
隣の女は人間だがイケてるシイタケに恋をしてシイタケのふりをしている、代理店の女はそれがシイタケではなく、ツキヨタケだと見破る。
2.5次元ミュージカル、プロゴルファー猿に熱狂する隣の女の本心、ダンス。
ベトナム風の傘を被った女がコンビニに現れる。探していた漫画を課さなければいけない友人(トモちゃん)だったが、彼女は菌類ではなく、矢印だったので、首を傾げたりお辞儀をしたりすると人々はその方向に動いてしまう。
もう食べるものがない老夫婦はその駄作で全く残ってない漫画の作者で、幻の14巻15巻を持っているトモちゃんを銃で撃ち殺し抹殺しようとする。新作を書いてるからそれを抹消しようというが、それも面白くないらしい。が、世界はその超駄作14巻15巻を求め世界中で祈られる。
撃たれたキミちゃんが倒れている、野次馬がみている、高校球児だった男はプロになり何でもするというが、またフライが飛んできて、何も変わらない。
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