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2022.10.25

【芝居】「YOKOHAMA 3 PIECES」theater 045 syndicate + 虹の素 + G9/Project

2022.10.13 19:00 [CoRich]

神奈川県演劇連盟(TAK)所属の劇団が神奈川芸術劇場(KAAT)で定期的に上演する企画公演、「TAK in KAAT」。2022年秋は3団体によるオムニバス公演。神奈川芸術劇場・大スタジオ。10月16日まで。100分。

絶滅を防ぐためのトキの繁殖センター、「おじさん」に懐いたトキも捉えられる。30年生きて繋いでいき、同じ檻の中を通り過ぎるトキたち、中国のトキから繋がる。「サイゴノトキ」(虹の素)
教室の窓をバットで割ったとして取り押さえられる札付きの男子生徒は、しかし否認する。職員会議で退学を審議し全会一致で退学が決まるかに思われたが、スクールカウンセラーが異議を唱え、再調査を提案する。「職員会議」(G/9プロジェクト)
共学校に入ったのに一度も女子に会わないままの男子生徒。教師は女子生徒にも教えているらしい。なぜかある高い壁の向こうに女子がいると思った男子生徒たちは、合唱で声を届けてモテれば、と思いつく。「音~2022~」

神奈川県で芝居を観ていてもTAKという連盟を知らなかったワタシです。なるほど多彩に、たのしく。

「サイゴノトキ」はトキセンターに居るトキたちを中心に、あるいは人間の都合の理不尽さを描きます。白い羽衣のように見える衣装に紅などの差し色の衣装でのダンスが美しい。タッパの高い劇場を埋めているモール状のLED、トキが死んでいくたびに点灯するのは、数珠のように見えたりもするワタシです。

「職員会議」は、映画「12人の怒れる男」をモチーフにして、職員会議で生徒の再調査に至るまでを描きます。高校らしく、恋バナとかの状況から生徒会長の嘘を疑うではあるのだけど、正直に云えば聞き取りの雑さが顕わと感じるワタシです。「12人〜」と違うのは、対等ではない権力を持つ校長や教頭という人物が存在することなのだけれど、そこが必ずしもオリジナリティにならないのが惜しい気がするワタシです。神奈川で「職員会議」というタイトルだから、studio saltのアレかと思ってたのは秘密です。

「音〜」はオイスターズ・平塚直隆作による芝居 (1, 2)。 男子生徒たちと教師、出入りの業者たちが大騒ぎしながの物語の爆笑編は変わりません。テンション芸といってもいい芝居はコントの風合い。この広い舞台を存分に飛び回り、空間をしっかり埋める、045 syndicate の確かなチカラ。

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