【芝居】「バロック」鵺的
2022.6.11 14:00 [CoRich]
鵺的の2020年初演作を早くも再演。 6月19日までザ・スズナリ。配信は7月26日まで。 110分。
初演でも感じたことですが、ともかく序盤はとりわけ逆光ばかりでチカチカして、顔には照明を当てず、誰が誰やらというストレスフルな時間がわりと長く続くことは変わりません。まあ、私の老いつつある眼が理由という可能性も否定できませんが。中盤にさしかかればそれは大きな問題ではないのだけれど、序盤でどんな人物がどんな関係を先に知りたがるワタシにはもう少し見やすさが欲しい感じではあります。
小劇場とは思えないぐらいに立て込まれた舞台セット、あるいは派手な照明、あるいはSF風の味付けなど物語の魅力は変わりません。再演なので、どこを変えたのかと思ったりもするけれどわりと観た芝居を忘れがちな私には正解がわからず。強いて言えば、終盤のあの世、のテーブルでのシーン、初演にはあったかな、と感じるワタシです。
初演からの続投組と今回初参加の役者がだいたい半々ぐらいの座組になっています。 続投組はみな飛び道具のようで魅力的。とりわけ娘たちを演じた春名風花、福永マリカ、あるいは浮浪者を演じた吉村公佑は一度観たら忘れない感じがありありと蘇ります。 初参加組では私が見慣れているというせいもあるけれど、父を演じた中田顕史郎は初演の佐藤誓とはまた違う「軽さ」が魅力的。秘書を演じた小崎愛美理のややコミカルな雰囲気も楽しく。 続投組のもう一人、見えてしまう不動産屋を演じた白坂英晃は本当に私にとって見やすいリズムを作り、あるいはSF的な設定を素早く納得させる説得力がとても頼もしく。
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