【芝居】「幸せの標本」ノックノックス
2022.4.29 15:00 [CoRich]
劇団では何回か上演しているようですが、ワタシは2017年の完全版のみ拝見しています。 RED/THEATERで5月1日まで。作者による「あとがき」が公開されています。 (1, 2, 3, 4, 5)
舞台に土を持ち込んだ舞台でホンモノの樹木でいっぱいの舞台。植物を育てる女、船長と呼ばれる男の他、犬、鳥、とかげといった動物たちが出入りし、会話をするという物語と、舞台奥の生演奏、あるいは水に色のついた液体を滴らしたものを幻灯のように映すという基本のフォーマットは変わらず、劇団のマスターピースを感じさせます。
のんびりとコミカルなやりとりの日常を描きつつ、実は深刻な食糧危機の中最後の望みとなる植物の再生を試ている宇宙船。シリアスな話題だけれど鶏のフンとして葉の花が芽吹くという流れはストレートで実に穏やかな物語の気持ちよさ。
今作に関して云えば、研究者を演じた伴美奈子、鳥犬を演じた藤谷みきという背骨となる二人が2017年と変わらないためか、ワタシにとっては気持ちいい空間の気持ちよさはそのまま。劇場がザムザからREDに変わったけれど、これも意外にしっくりと変わらない空間に仕上げられていて、それはこのパッケージの強靭さを感じさせるのです。
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