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2022.04.23

【芝居】「Ultimate Fancy Ojisan」短距離男道ミサイル

2022.4.2 15:00 [CoRich]

仙台で2011年に旗揚げした劇団。ワタシは初見です。4月3日まで王子小劇場。105分+出し物。

地球人を守ろうとしている宇宙人の家族。地球人を滅ぼすべきという宇宙人たちと対決している。家族の父親は、ある夜暗い海にUFOをみていた。

客入れの段階で役者たちが客を誘導しつつ前説的なことをして盛り上げ、さらに上演中も写真とか録画OKにしていて。開幕直後に暗い海のドラマチックで静かなシーンで始まるけれど、上演時間の殆どを費やす宇宙人の対決をベースにした大部分は下ネタを含む馬鹿騒ぎだったり、コント風だったりをこれでもかという密度と物量で押し切ります。正直にいえば、これで1時間半となると厳しいなぁとも思ったのですが。

終盤30分弱、この物語がまったく違う様相を見せます。津波で家族を失い、漁にも出られなくなった男。前半では家族を演じていた人物が近所の人々だったり、対決相手だった人物がフィールドワークに訪れた研究者であったことが示されます。厳しい現実から逃避するために妄想の中で作り上げた宇宙人の家族、という彼にとっての「物語」なのです。中年男が思いつくバカバカしいほどの妄想と、あまりに悲しい現実のギャップという持ち味なのです。

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