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2021.04.05

【芝居】「岬のマヨイガ」いわてアートサポートセンター・宮古市民文化会館

2021.3.20 18:00 [CoRich]

岩手の作家、柏葉幸子による児童文学をserial number(ex.風琴工房)の詩森ろばが脚本・演出。宮古、盛岡、二戸、久慈の岩手を巡演して東京芸術劇場・シアターウェスト。3月21日まで。130分。amazonでは試し読みで序盤や背景が読めたりします。

事故で両親を失い声を発せられなくなった少女、夫の暴力から逃げてきた女、老人ホームに入ろうと遠野からやってきた老女。その日、大きな地震が起こり、避難所で出逢う。老女が家族だと機転を利かせ、三人で岬にある古民家で暮らすことにする。地震の影響は封じ込められていた魔物を呼び起こしたことに気付いた老女は、遠野から河童を呼び寄せ、調べることにする。

元々は子供向けに書かれた物語で、他人どうしの3世代の女性たちが被災をきっかけに肩寄せ合い暮らすようになる中、河童たちと出会い、土地に封じ込められていた魔物が出現する中、対決するのです。魔物は直接人を傷つけるというよりは人々の心に忍び寄り、不安と恐怖を煽るのだということも、河童たちの描かれ方もファンタジー。もちろんきちんと物語は物語として描かれるのだけれど、リズムや河童の異形のありかたが、それを支える一人の手による生演奏と相まって一種の祭りをみているような感覚になるのです。

ワタシが観た回は、序盤の地震が語られるシーンで劇場が揺れ、照明も長い時間の揺れ。物語とリンクする巡り合わせを感じるのです。

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