【芝居】「東京ノート(インターナショナルバージョン)」青年団
2020.2.9 18:00 [CoRich]
再演( 1, 2, 3, 4, 5) を重ねる劇団のマスターピース。様々な国で上演されたものをくるりと包むように、様々な人々の物語に昇華。115分。 吉祥寺シアター。
字幕用に舞台上にモニタを設置、二組以上の会話の時はモニタの上下に分けてという様々な工夫をしていて、これはこれで同時多発の可視化みたいな感じでスリリングな体験。
どの人も思いのほかどれも都合良く(勉強してたとかなんとか)外国語がわかる設定になっていて、日本に来る外国人がごく普通になり、英語に限らずさまざまな外国語を互いに知ることが当たり前になっているコスモポリタン化が進んでいるという近未来。そのおかげで、実際のところオリジナルの東京ノートから物語として大きく変化したという気はしません。 じつのところ、言葉が判らないゆえに起こるギャップによる化学変化をこっそり期待していたワタシにはちょっと肩透かしな感じがしたのは事実ですが、違和感ない物語の仕上がりになっているのです。
東京ノートのオリジナルの時代は(今作に限らずですが)携帯電話がないゆえのすれ違いが会話を生んでいる側面はあるのですが、今作ではデジカメ、スマホなどの現代風のアップデートされた物は登場していて、部分的に使われていたりはするものの、たとえば家族の待ち合わせの会話の中にほとんど携帯が登場しないなどちょっと無理が起きている感は否めません。まあ、それほど大きな違和感に感じないというのはたいしたもの、なのですが。
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