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2020.02.10

【イベント】「消失点」(月いちリーディング 2020/1)劇作家協会

2020.1.25 17:00 [CoRich]

月いちリーディング、JACROWの2015年上演作のブラッシュアップ。座高円寺けいこ場、本編120分+ディスカッション60分ほど。

子供を置き去りにして亡くした母子家庭の母親、取り調べにあたる刑事もまた息子との二人暮らし子育てに悩み時にネグレクトにならないかという悩みという構造の物語。上演では少しコミカルさを纏っていた気もするのですが、リーディングでは陰鬱さが勝るようで、とりわけ裸足で就学時健診を受けようとする子供の姿が見えるようで、より抑圧的な物語に感じる私です。

5年経っても「ちゃんと」という言葉に追い詰められる親の(とりわけ母親の)扱いは何も変わらないことが厳しい。ディスカッションの中で語られたのは作家自身が子育てをする中で書かれた戯曲だということ。娘を遺棄して目張りまでしてしまうのは確かに残忍だけれど、自分の視野がどんどん狭まっていき、そこに収束してしまうかもしれないという恐れを作家自身が感じていたということの深刻さが、この残忍な「手口」に表出するようなのです。

ブラッシュアップは、 回想シーンの多さが指摘され、作家自身が今ならもっと上手に出来る、という宣言の前向きさ、いろいろなバリエーションの上演も期待するワタシなのです。

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