【芝居】「シンベリン」OKAMI企画
2020.1.19 18:00 [CoRich]
120分。青少年センターHIKARI。
初見ですが、父子の思いのすれ違い、恋人同士のスレ違いと勘違い、悪巧みや裏切り、老人の頑固さなど、シェイクスピアのさまざまな物語に含まれる要素がいっぱいに詰め込まれた感じで、なるほどシェイクスピア晩年の作品らしい集大成な感じなのです。 どうするのかと不安に思うほどばらまかれたピースは終幕近くで少々強引とも思えるほど、一気に解決に向かいます。なるほど、「渋滞を起こすほどのハッピーエンド」という言葉がぴったりに。
ごく短く編集されたものは観たことがありますが、がっつりフルサイズ120分では初見です。おそらく物語はわりと忠実で、それほど大きな改変をしているわけではなさそうなのですが、緩急の付け方含めとても見やすく軽快で、広い観客にリーチ出来る一本になっているのです。
王女を演じた御法川わちこ、か弱い姫と男装の少年で踏ん張る感じの力強さ。従者を演じた佐々木覚の シンベリン王を演じた今井勝法のザ・老害な絶対権力感も混乱の火だねらしく、説得力があります。物語そのものにそれほど重要なわけではないけれど、戦争を描くシーンの緊迫感。それは兵士たちの足音で醸し出される不穏さがとても印象的。
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