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2020.01.10

【芝居】「gaku-GAY-kai 2019 贋作・から騒ぎ」フライングステージ

2019.12.29 18:00 [CoRich]

年末のお楽しみイベント。休憩を挟み190分。シアターミラクル。

第一部の「贋作・から騒ぎ」は序盤、某都知事との戦いに勝って歌舞伎町を訪れるドンペドロ、腹違いの弟だが女装で悪巧みをしがちなドン・ジョン子など、彼ららしいポリティカルだったり、LGBTQ的なことのするりと折り込みます。じっさいのところ、それほどLGBTQ的な改変を入れるわけではなくて、思いのほかシェイクスピアの原作(wikipedia)に忠実に描かれます。今作で目を奪われたのはビアトリスを演じたモイラで、本当に美しく可愛らしい。毎年の第二部では凛々しい美しさということは判っていても、別の一面を改めて発見するのです。キャストの降板で配役をだいぶ入れ替えて(オフセット印刷の当パンが元の配役で、コピーで添付されてるのが替わった配役なのでわかりやすい)いますが、結果として関根信一がきっちり男を「演じる」のもまた、ワタシが発見した別の一面で魅力的。

シェイクスピア劇をほとんど観てないワタシですが、かつてグローブ座で毎年上演されていた頃に観ていた(今も劇場を変えて続く)「子供のためのシェイクスピア」でいろいろなシェイクスピア劇を観ているのに近い感じでgaku-GAY-kaiに通うことに気付くワタシです。ありがたい。

第二部はいつものように華やかに、大騒ぎですが、毎年の演目ではないものと入れ替えたりと新たな息吹。
「アイハラミホ。の驚愕!ダイナマイトパワフル歌謡パフォーマンスしょー」は安定・安心。ミカン配ったりも楽しい。
「佐藤 達のかみしばい 僕の話をきいてください」は2019年9月上演のものを。やっぱり拍手しちゃうワタシですw。
「ドラァグクィーン ストーリータイム」(関根信一)は絵本を。王子と騎士、村娘と王女、王さまと王さま、三連チャンで読むことでいわゆる天丼の繰り返しの面白さもあるけれど、こういう物語が絵本として出版されていたこと知らなかった自分を恥じるのです。いい絵本。
「小夜子なりきりショウ リヴァイタル・ハゴロモ」(モイラ)は、第一部のあの可愛らしい役者が、凛として格好良く、見惚れてしまうのです。
「ジオラママンボガールズのあいうえお」はこれまで毎年同じ曲だったけれど、おそらく「あいうえお」を学ぶ玩具についてたソノシートのような雰囲気の新曲が楽しい。
「中森夏奈子のスパンコール・チャイナイト vol.11」あくまで彼の歌手を演じている、という体裁だけど、カバー的で別の物をというのも面白い。
「今年もアタシ、第二部で何かやろうかねえ」(エスムラルダ)も、あらかさまな下ネタに続いて、これまであったマンボ曲ではない新曲。あの毎年の曲の年の瀬感も嬉しいけれどこれも繰り返せば新たなスタンダードになる予感もします。

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