【芝居】「Butterflies in my stomach」青☆組
2019.12.14 14:00 [CoRich]
2013年に女優7人のユニットOn7の旗揚げに書き下ろされたものを作家の劇団で上演。ワタシは初見です。7歳から77歳までを77分、と7づくし。
祖母を亡くし泣きじゃくる7歳、転校生に恋するが亡くなってしまう17歳、家で開かれた誕生会で妊娠を告げる27歳、娘が生まれた37歳、家を出ていた父の危篤を知り会いに行く47歳、娘も家を出て夫との二人きりの生活に戻る57歳、夫が同窓会で不在の日バスを乗り継ぎ出かける67歳、夫に絵本を読んで貰いゆったりと77歳。
子供の頃から伴侶に看取られるまでの10年おきの7パート。元々は半ばリーディングのような上演だったようですが、こちらはそれぞれの年代を一人の役者が演じ、周りの人々を他の役者が演じ、時に役者が手振りのダンス、ポーズを決めたり、あるいは風の音、ふわっ、ぶくぶくぶく、という擬音までも役者たちの声によって創られる舞台なのです。
短い上演時間なのに長い人生をやや早送りで、しかし確実に年齢を重ねていく一人の女性造型していくのです。子どもの頃は亡くした祖母に涙し、恋をし、妊娠し結婚し娘が生まれるまではまあいわゆる典型的な感じ。そのあと夫と二人きりの生活になって時に苛つき、しかし外を元気に歩く感じ、夫が同窓会で外出したときに久しぶりの一人の外出、バスを乗り継ぎ春を見つけ、しかしちょっとどこだか判らなくなる不安さ、そしてゆっくりな歩み。夫に看取られなくなっていく時に再び好きだった絵本を読んで貰い、ぐるりと一回りする輪廻な雰囲気。なるほど、大人のための絵本なのです。
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