【芝居】「小田原みなとものがたり」螺旋階段
2019.11.8 19:00 [CoRich]
小田原の劇団、ホームの劇場には初めて伺いました。105分。小田原・けやき。
漁師町で借金を残し出て行った女の夫と娘は漁協の元事務所を安く借りて暮らしてる。周りの人々はその8年を支えてきた。毎日沢山の人が訪れ、向かいで居酒屋を営む男ですら常連になっている。
台風が迫ったある日、その女が婚約者を連れて訪れる。温泉ホテルの仲居だった女を見初めて婚約を決めた御曹司は元の「家族」に挨拶したいと訪れたのだ。
決して豊かではないけれど、人情に厚い漁師たち、港の商店主たちに囲まれ忙しく暮らしている父娘。もう何年も経って忘れかけたころに戻ってくる母親と婚約者、それは同時に台風も連れてきた夜。酒を飲み本音をぶつけ合う一夜。思い通りにならないこともモヤモヤすることもあるけれど、優しい世界を描く物語なのです。
突拍子もない事がおこるわけでも唸るような設定というわけでもありません。老若男女に広くリーチする人情喜劇ではあるのだけれど、父娘、あるいは母と婚約者、周りの人々の誰もを丁寧に描き人物を造型するのです。久々に再開した母親の想いを受け止め、しかし口下手だけれど居てほしいと口にした父親に戻るなど、揺れ動く娘の気持ちが実にフレッシュで、いわゆる人情喜劇という言葉で括れない瑞々しさも描き出すのです。演じたモハメディ亜沙南、鼻筋の通った美しさ。近所の居酒屋の主人を演じた緑慎一郎は、作演を兼ねて、軽快なツッコミ、リズムを作ります。サブタイトル、「アジが美味しい編」、続編やスピンオフという広がりを予感させます。
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