【芝居】「花火みたい 2019」いるかHotel(第24回 まつもと演劇祭)
2019.10.6 10:00 [CoRich]
2000年初演作 のエピソードを整理し、1時間に短縮した上演。まつもと市民芸術館 小ホール。
結婚を決めたカップルが叔母の家に報告に訪れる。女の母は幼くして亡くなっている。河原を歩く途中、和服の女に線香花火に誘われる。
その叔母の家の娘は漫才志望で友達と二人、反対する母親をなんとか説得して大阪に出る。
芝居を辞めて田舎に戻る女、4年の筈だったがもう14年。周囲は引き留めるがその意思は堅い。その部屋を不動産屋が訪れる。
以前は4つのエピソードで休憩込み3時間だったものを、結局3つのエピソードで1時間に再編成。以前の記憶は曖昧だけれど、それでも詰め込んだという感じではなくて、全体のながれはゆっくりで、そして優しいのです。
カップルが出逢った浴衣の女にみた幼くして亡くした母の面影。それが幽霊かもという疑念はあとであっさりと否定されるけれど、そう考える気持ちを守ろうという優しさ。あるいは、夢破れて故郷に帰る女のさまざまな想いと、同じ部屋にこれから入ろうとする漫才志望の若い女。かつての自分を重ね合わせるようなある種の眩しさを感じるのもまた、過去の自分に対する優しい視線とも言えると思うのです。
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