【芝居】「ゴースト・プラネット2」サムライナッツ(第24回まつもと演劇祭)
2019.10.5 19:30 [CoRich]
まつもと演劇祭でのビジター枠、地元(とはいいながらけっこう離れてる)駒ヶ根の劇団は、もう常連と言ってもいい貫禄。まつもと市民芸術館 小ホール。
温泉を訪れた陰陽師の男と女、温泉旅館の若女将はその幼なじみたちと記憶が異なっている。天狗の祭られた神社で神隠しに巻き込まれる。
陰陽師が不思議な出来事に出逢うというシリーズの続編。問題を解決するというよりは不思議な出来事に寄り添い、あるいは解説を加えるという物語は、ミステリーじみた道具立てにもかかわらず、フラットで静かに進む会話劇なのです。途中挟まる一曲だけ、踊りありなカラオケ風場面はちょっとテンションが変わる楽しさ。
彼らが「大劇場公演」と呼ぶ1000人規模の地元大ホールでの公演に対して、このような「小劇場公演」はフラットな会話こそを重要視した公演で、その二つの顔を持ち合わせることがこの劇団の持ち味で強さなのです。
地元に伝わる白い天狗、その神隠しにあった子供とそのときの手鏡、子どもの頃に埋めたタイムカプセルをめぐりそのときに起きたことと、それが再び手許に戻ること、その土地で起きている不思議なことにただ寄り添う陰陽師の姿はフォークロアなものに対しての作家の敬意なのです。それは自然豊かな駒ヶ根で暮らしている作家、劇団というありかたと無縁ではないように思うのです。
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