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2019.09.03

【劇作家大会】「長野県演劇人 大集合!」

2019.8.17 11:00

劇作家協会・丸尾聡、長野県職員の野村政之の二人を司会に、ふだん繋がりが必ずしも濃くはない県内の演劇関係者たちを集めてのイベント。

舞台上のついたてに紙を貼り、北信・東信・中信・南信それぞれの地域の「① 劇団・ユニット・個人・スタッフ(表現者)」「② 劇場・演劇祭・鑑賞団体(みる・つくる場)」「③ ビギナー向け 市民参加WS」を書き出し。さらに、観客向けに貼られた地図には「④ 長野県内での演劇体験」を付箋紙に書いて貼り付けていきます。

一般論として、(私も県内に住んで初めて判ったけれど)長野県は広く、山で隔てられたりする県内の人の行き来は必ずしも活発ではなく、文化圏も違いがあります。このセッションでは、4地域からの出席者が順に登壇して、自己紹介やその地域で①~③をきっかけにどんな活動がされているか、他地域とどんな繋がりがあるかをざっくばらんに司会者あるいは観客と話していくというスタイル。

噂には聞いたことあるけど、程度のあまり知らない、しかし県内の地域の人々のそれぞれの活動をともかく可視化するというだけでも2時間熱いセッション。webメディアも紙媒体もどうしても首都圏あるいは大都市圏で活動したりツアーする領域をピックアップし可視化することしかできず、演劇とは別の稼業を持ち活動を続ける人が大部分の地域の劇団がこうやって可視化されるのは珍しい試みだと思います。

今年行われた大分の劇作家大会では「G7~九州劇作家会議」(私は参加出来なかったけれど)では、どちらかというと九州各地で活動する劇作家に焦点をあて、ある意味「全国区」の劇作家も混じる形での総括と予測を行っていましたが、それに比べると、「演劇を主たる収入としているわけではない人々の活動」としての演劇を可視化しようとする試みで新鮮。

もちろん、会場のサントミューゼなどの公共ホールの話題もあるけれど、このセッションにおいてそれはどちらかというと活動の拠点という位置付けで語られるものが多くて、演劇を見るよりも作る人々の繋がりを支援するというセッションになっていました。単にお祭りではなく、ここで芽吹いた繋がりを継続的に生かしていけるかがポイントになるように思います。たとえば、かつてアゴラ劇場が日本中の劇場や劇団の連絡先のデータベースを継続的に構築していたようなこともできるのではないか、と思うのです。

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