【劇作家大会】「豊岡駅前小鳥店」
2019.8.16 16:00
豊岡市と上田市が姉妹都市という関係から、高校生版に改定された「豊岡駅前小鳥店」を両方の地域の高校生たちが一緒に、ぞれぞれの土地で上演する、という企画。60分。
バス停とベンチ、夏の日。家出して東京に行き女優になるのだという女。高校の同級生たちはそれを止めようとしたり、あるいは一緒に東京に出ていこうと画策してる男が居たり。
まだ絞れないほどの可能性がある高校生だからこそ持つ自分の進む方向に迷う気持ち。演劇部という設定はまあ、高校生での上演をするという前提ゆえかと思います。前半では家出してどんな苦労をしても東京で力強く生きるという女を主軸に描くけど、後半でわりとあっさりと、すぐに戻ってくる前提で長めに東京にでかけているということが明かされます。人々の変化を描くというよりは、可能性のあること、どこを目指すかということをさえずるよう。
駅前の小鳥店の店番をするひと、という台詞はあるものの、その店がこの高校生たちにとってどういう場所かがあまり描かれず、小鳥店というタイトルはキャッチーで、高校生たちを小鳥に例えているという構造の面白さはあるものの、観た瞬間にはちょっとモヤモヤします。
高校生がわりと大きなステージできちんと芝居をする、旅公演のように遠く離れた二つの劇場でというのは夏休みっぽい。短い時間だけれどあまりに眩しいステージなのです。
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