【芝居】「ファン」ゆうめい
2019.8.4. 18:30 [CoRich]
ビル一棟をまるまるシェアアトリエとしているビルの屋上で60分ほどの「自分語り」な芝居。4日まで、インストールの途中だビル・屋上。
僕の話をします。高校生のとき初恋の人に振られて石を渡しに行こうと思ったり、上京して演劇を始めて今の仲間と出会ったり、なかなかうまくいかない歯がゆさがあったり、男性アイドルのコンサートに一人で行ってもの凄く感激したり。
酷暑の中、昼公演を避けて夜公演に。団扇に帽子、凍らせたペットボトルや冷却剤など至れり尽くせり。かなり開けた視界で空も大きく見える中、ワタシの観た夜公演は時間とともに徐々にくれていく空を借景に。屋上に並べられた丸椅子を観客席にして、コントのようなシンプルな仕立てで、ナイーブな語り口で自分を語ります。
一時期のチェルフィッチュの風味を感じるワタシですが、意識的にそのスタイルというよりは、ゆるい自分語りのスタイルとして行き着いたという感じ。屋上と開けた視界という場所を生かしてテレビ番組「学校へ行こう」ので屋上で叫ぶを目にする序盤のように、観客がちょっとドキドキしたり笑ったりを物語に絡めるのがうまい。実際のこの場所で大声で台詞を叫ぶ、という現実の生活と物語の境界を曖昧にする感じが、イベント感になっていて楽しいのです。普通の街頭劇では街中の人々の反応をも物語の中に取り込むこことになりますが、高いビルの屋上では、町の雑音は聞こえていても叫んだ台詞に対する町の反応は観客から見えることはありません。そもそも聞こえているのかどうかもわからないけれど、こういうシチュエーションなのに反応を前提としない場所、というのは新鮮なのです。
ワタシの観た回ではやや大きな揺れが上演中に。芝居は一時中断し様子を見ながらの再開。ビルの屋上だから揺れが激しいのかそれともそもそも大きかったのかは今ひとつ判りませんが。結果無事だったので、これはこれで、特別な体験として記憶されるのです。
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