【芝居】「走りながら眠れ」青年団
2019.2.24 18:00 [CoRich]
平田オリザ演劇祭の一本、ワタシは初見です。75分。
社会運動家・大杉栄がフランスから帰国して戻った伊藤野枝の家。別の女性との結婚が続いている中、同棲し子供もできて社会運動の同志でもある二人。
実はあんまり史実としての大杉栄は知らないワタシです。 アナキストとして過激な運動をしていた男でフランスへ渡りメーデーの演説によって逮捕され強制退去によって帰国した頃、同棲相手の女との二人の会話は、ごく普通のつましい暮らしをして子供のことを気に掛ける様子はごく普通につましい暮らしをする庶民の姿。
一方で運動についての会話だったり、あるいは「(ファーブル)昆虫記」の翻訳をする生活の様子は進歩的であって、高め合う同志という雰囲気を併せ持つのです。
史実ではこの芝居のあとには憲兵に連行され殺されることになるので、史実を知っていると、この平穏な日々の中に迫り来る不穏さが見え隠れするのかも知れません。
平穏な日々を描くけれど、たった二人の芝居、セリフは濃密かつシンプル。笑いの多い芝居ではないけれど、この濃密な物語をきちんと支える能島瑞穂・古屋隆太の力なのです。
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