【芝居】「今日も、バスが来ない!」蒼天の猫標識
2018.9.30 12:00 [CoRich]
まつもと演劇祭で今年ワタシが最後に拝見したのは 愛知県の劇団。劇団がくりかえし上演している人気作。30日まで上土ふれあいホール。
バスもバス停も無くなった世界。バス停を捜す旅に出た女はあっさりバス停らしきものを見つけ、そこで待っている人々に出会う。が、バスはいつやってくるか分からないので、みなそこでずっと待っているという。
バスがなくなり、待っている人々。何かの手遊びなどしながら待っている人々。それぞれは、女優やシンガーソングライター、声優になりたいというそれぞれの夢。待っているだけじゃなくてバイトなりなんなりで生活をしていてずっと待っていて。
徐々に人々は、資格を取ってそちらで働くことにしたり、結婚することにしたりとそれまで持っていた「夢」から離れ別の道を進み始めて、バス待ちの列からは抜けて行って、最後にのこった一人、東京あるいは夢行きを果たすのか、という物語。序盤では東京行きといっているけれど、終幕では夢行きになっていて、それは夢に向けての努力というあたりよりは、そういうことをしながら時間を過ごす人々、そこからそれぞれの事情ではなれたり、その夢を待ち続けたり、その一歩を踏み出す人々を見つめるような優しい視線で貫かれた物語なのです。
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