【芝居】「大脱走」おのまさしあたあ
2018.9.7 19;30 [CoRich]
3時間近くの名作映画「大脱走」(wikipedia)を独り芝居でぎゅっと圧縮した90分。ワタシは映画未見です。90分。9日まで絵空箱。
百均で買いそろえたという、ちりとりと突っ張り棒で自立させて似顔絵をつけて舞台上に立たせ、それぞれの横に近づいてその役を演じるというフォーマット、なるほど。舞台中央にはこれまた百均のワイヤーラックで二つの塔や塀をつくり、タミヤのドイツ兵やミニカーを並べてジオラマ的に収容所をつくり、サーチライトはLEDの懐中電灯。芝居の一つの方法である見立てを存分に生かした楽しさ。
初めて触れた物語の印象は前半はチームがさまざまな苦労の末成功する、という明るい物語。後半は「俺たちに明日はない」をちょっと思い出すような、無常観なのです。
映画のテレビ放送では前後編に別れて放送されたという長い物語は、前半は脱走を成功させるまで、後半は脱走したあとの物語。史実をベースにつくられたゆえにハッピーエンドではないけれど、時に重く、時に軽快に描きます。圧縮したとはいえ、若くない役者が全編90分を汗だくで息を切らしながら(とりわけバイクシーンは無茶がすぎる)一人で演じきることはちょっと見世物感もあって、それもまたコミカルな雰囲気でもあって観客としては気楽に楽しめる一本なのです。
物語としては全編を演じていますから、ネタバレではあるけれど、たとえば町山智浩のの映画紹介(TBSラジオの書き起こし)に近い感覚で、それでもちゃんと観たいと思うワタシです。あるいは身体での見立てという意味では劇団・惑星ピスタチオも思い出すワタシです。
来年は映画「ゴッドファーザー」を同じような一人芝居で上演予定、というのも楽しみ。今度はちゃんと元の映画観てから行くかなぁ。
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