【芝居】「LOVE Chapter4」シンクロ少女
2018.9.1 15:00 [CoRich]
ドラマのように共通の登場人物で一話完結の物語を連続して上演していくLOVEの第四章。ワタシはchapter1の再放送のみ観ています。
恋人になった武田とユミはまだ浮かれている。恋人の陳さんを追って中国に渡った大岡は結婚し子供ができ、久々に日本に帰国しているが、中国で生活を続けるのがいいのか疑問を感じ始めている。たんちゃんは恋人のはずのヨシノが会ってくれないと気をもんでいる。 ユミの姉のサクラは離婚したが、八戸に住む元夫にどうしてもいいたいことがある。息子・ミサオは八戸に行くのがいやだというので、ユミに預けにくる。が、ミサオは愛は馬鹿馬鹿しいと思って信じていない。
軸となるカップルばかりでなく、複数のカップルの物語を並行して描きます。登場人物は少なくても、複数の人々それぞれのストーリーラインを持ち、それぞれを縫い合わせるように違いを関係させていく、かなり複雑な物語。なるほど、海外テレビドラマのようという形容が凄く腑に落ちるのです。
どうしても忘れられない元カレのことだったり、恋人でちょっと浮かれていたり、子供ができて生活が変化したり、あるいは別れそうになったりということがさまざま。口調が激しいところがあったりしても、それぞれの人物は若くないなりの恋愛の不器用さがそれぞれのキャラクターで造型されていて、シャイだったりどこか頑固だったり、云いたいことが云えなかったり、一時の気の迷いで浮気したり後悔したりという「大人」を描き出す重厚な物語は連続して観てこそ。見逃しているワタシ、Netflixよろしく一気観したい気がするのです。
武田を演じた櫻井智也はMCRにあるような切れ気味とか悪ふざけキャラがなくフラットで居続ける男を丁寧に。恋人・ユミもちょっと体温低い感じなのがリアリティ。その姉を演じた川崎桜はちょっとエキセントリックだけど、どうにもコントロールできない女のちょっと哀しさ。その息子を演じた加藤美佐江は得意な男児キャラだけど、愛を信じていなくて時々鋭い言葉もあったりして印象に残るのです。
一話完結とはいえ、それぞれの関係の積み重ねが必要な物語。当日パンフにはこれまでの三つの物語のあらすじが書かれています。真っ黒になるほどの分量で、とても参考になるし、嬉しい気配りなのです。劇団webにもちゃんとアーカイブしていてとてもよいのです。
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