【芝居】「ワタナベの自伝」あひるなんちゃら関村個人企画
2018.6.24 17:00 [CoRich]
55分。24日までlive space anima。
余命を宣告された男は思い立って自伝を書くことにする。妹は兄にセンスがないと知っていて懸念を抱くが兄の決心は変わらない。さらに本人が見つけてきた編集者は頼りない。
自伝を書くなんて恥ずかしいことをやりたくて行動に移す兄、余命限られるからそれを応援したい気持ちはあるけどつっこまずには居られない妹、本人がつれてきたけどどうにも使えないし自覚もない編集者の三人で描かれる、自伝をめぐる物語。
宇宙飛行士だった兄、打ち上げを見に行ったけど忘れているといった今までのシリーズ (1, 2, 3) の物語にゆるやかにつながりながら、宇宙飛行士だった男のちょっとネジが外れて抜けた感じに、輪を掛けてめちゃくちゃな編集者がかき混ぜていきます。余命幾ばくもないとか宇宙飛行士、自伝を書くといった非日常な話ではあるのだけれど、ダメ兄としっかり者の妹とか、やらなきゃ行けない原稿書きが一文字も進まないとか、仕事出来ないけど調子の良さだけで乗り切るような、日常の延長線上にありそうな小さな会話をデフォルメして描きます。
宇宙から地球を見ても美しいとは思わないし、かけがえのない、というわけでもないけれど、見たことないものを見ると広がる世界、というのは、あひるなんちゃら「ピッピピがいた宇宙」のテーマ曲(pdf)にある歌詞「宇宙の話をしよう、小さな僕を知る」が根幹で繋がっていて、一つのユニバースを作り出すのです。
兄が書いた自伝を読まないと言い張ってた妹が終幕でちょっとだけ読むというラストシーン、感動に落とし込まず軽く終わるのもよいのです。 このシリーズは今まで二人芝居だったけれど、この小さな空間での三人芝居。そういう意味ではシリーズの新しい局面だったりもします。
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