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2018.02.26

【芝居】「未明かばんをとじた (R25Ver.)」らまのだ

2018.2.17 17:00 [CoRich]

20日まで楽園。120分。

二組のカップルをめぐる同じ骨格の物語を若手中心と年上中心の二つの座組で交互上演。ワタシがみたのは若手側。こちらは役者が一人多い5人構成です。

喫茶店で鞄をなくした女は、おなじ店に居た男に金を借りることになって出会う。やがて二人は一緒に暮らすようになっている。女のことが好きすぎる男は同じ名前の店主が開くネイルサロンが気になり訪れ恋に落ちるが、店主は明確に拒絶するものの、広告を生業にする男は店の広告を作ったりしている。広告の顧客となっている学校の担当者である教師にネイルサロンを進め、ネイルサロン店主と教師はやがて結婚を決める。

ネットで見かけた感想によれば、戯曲「クローサー」(映画もあるよう, wiipedia)を翻案した、二組の男女の恋愛劇。一組の大恋愛、男が言い寄った別の女に知人の男を紹介し付き合うようになるのに、密会を重ね、すれ違う物語。

全体に静かに一定のトーンで乱れず進む物語、近づき、すれ違うほろ苦い男女の物語。格好良くスタイリッシに描かれているし、そういう人々がいるという点描の面白さはあって、恋愛至上主義って話もキライじゃないのだけど、今ひとつ乗り切れないアタシです。それは各々がどうしてそういう行動に出るのか、物語を展開させる「ために」それぞれが思わせぶりだったり不倫めいたりな行動の連続がわりと多く複雑に過ぎるように感じて、振り落とされちゃったというほうが正直な感想かもしれません。理由のない行動というのがそもそも意図して行われている、という可能性もあるのです(劇団blog)。

もっとも、この複雑さ、もしかしたら複数回だったり別のキャスト、とりわけ年齢の高いR40 verで観ていたらもしかしたら違う感想を持ったかも知れない、という予感はしたりもするのですが、まあそれももう叶いませんが。

カバンを無くし男女が出会うというとっかかりは本当にドキドキする巧い雰囲気。これも唐突っちゃあ唐突なので、ワタシの感想も一定してない感じではあるんですが。

かばんを無くした女を演じた篠原彩は人なつっこさで急速に距離が近づく感じ、終幕のカバンを抱えて一人で歩いて行く凛とした雰囲気への成長がいいのです。ネイルサロンの女を演じた松本みゆきは一目惚れで魅惑されてしまう説得力、言い寄られて距離を取ろうとする絶妙さ。

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