【芝居】「シンクロニシティ2018∞」サンモールスタジオP
2018.1.7 14:00 [CoRich]
115分。9日までサンモールスタジオ。
チェーンの店舗開発の売り込みも受けている個人経営のコンビニ。バレンタインデーのある日、銃を突きつけ金を要求する男。腰が引けている上に客の一人に早々に正体がばれ警察にも取り囲まれ自首しようとする。元ラジオマンの男が客の一人に人気ネットアイドルが居ることに気づき、生放送の番組に取り上げたらおもしろいと考え、自首を思いとどまらせる。さらに盛り上げるためにテロリストの犯行として、秘匿されたある予言の公開を迫る声明を出す。
つぶれかけたコンビニののんびりした日常から突然起こる強盗事件、さらには被害者であるはずの監禁されているメンバーまでもが事件をどんどん大きくする悪のりは、やがて風水や宗教にかかわった奇妙な一致を見せていきます。ラジオDJや店長、あるいはバイトの人々という日常からコンビニ強盗、ネットアイドル、風水に詳しい中国人、敬虔なキリスト教徒を巻き込んだ共通点はタイトルにつながるのです。
やがて、それは小さなコンビニで起きた小さな事が波及するバタフライエフェクトでもあって、オオゴトになっていきます。実際のところ、小さな日常から事件になるばかりかエライことにスケールしていく様は、ファンタジーとも云えるほど少々やり過ぎに感じないこともないけれど、そんなことが起こるかも、というのをCG一つ使わず、小劇場の芝居で作り上げちゃう、という心意気やよし、なのです。
(ネタバレかも)
劇中に出てくる「ファテイマの奇跡」(wikipedia)は、ワタシ初めて耳にしたけれど、たしかに「第三の秘密」は人の興味を惹く題材で、その起きてはいけないことが起きる、という滅亡的な終幕かと思いきや。 ちょっとした日常の小さなことを変化させることで、日常を継続させるというのが洒落ているのです。
ネットアイドルを演じた春名風花(a.k.a はるかぜちゃん)、成長著しくきっちり女性になりつつあるのがなんか親戚みたいな気持ちになるアタシです。コンビニ強盗を演じた祁答院雄貴はひねた感じもさることながら、大人たちに巻き込まれ翻弄される情けなさもちょっと可愛らしい。
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