【芝居】「見果てぬ月」文月堂
2017.10.21 14:00 [CoRich]
29日までMOMO。120分。
絵本作家、スナックのママ、青果市場のアルバイトなど何人もの女が結婚詐欺に遭っている。依頼を受けた探偵は調査をすすめるうち、ある家事代行業者に関わりがありそうだということを突き止める。
序盤、ごく短い会話をぶつ切りにした点描。なかなかリズムという点ではもたつく感じがしますし、 やけに不倫と妊娠と愛人が全体の割合の中で多すぎて、属性として類型的でやや混乱するアタシです。 徐々につながりがみえてきて、物語が転がり始める中盤になるとぐっと安定感。サスペンス仕立てではあるけれど、わりと早い段階で家事代行会社と結婚詐欺師の繋がりは提示されるので、謎解きのおもしろさで語る物語、というわけでもありません。
女たちそれぞれの苦悩は、外乱によるものだという感覚を感じる物語の構成。 青果市場の女は兄を亡くし、しかし寄り添えると信じられるようになっていてちょっと夢見がちでもあって。その友人で家事代行業者に勤めDJをしている女はそのきっかけを作った責任を感じ。うぶな絵本作家もまた同じ男に騙されていて。 美人姉妹と結婚詐欺師がたどってきた人生を語りたいのか、とも思うけれど、正直に云えば騙された側と騙す側の物語が少々遠くて、それぞれの物語が独立していて、それほどつながりが無いのが惜しいと思うのです。
牧座内みゅーじは、生物学の兄のコミカルで高いテンションが楽しい。 牧野耕治は、電気屋の男の片思い、知り合いの息子への優しい視線、近所のオジサン、という距離感を絶妙に演じるちから。
| 固定リンク
「演劇・芝居」カテゴリの記事
- 【芝居】「夜明けのジルバ」トローチ(2025.03.08)
- 【芝居】「ユアちゃんママとバウムクーヘン」iaku(2025.03.01)
- 【芝居】「なにもない空間」劇団チリ(2025.02.27)
- 【芝居】「Come on with the rain」ユニークポイント(2025.02.24)
- 【芝居】「メモリーがいっぱい」ラゾーナ川崎プラザソル(2025.02.12)
コメント