【芝居】「人形舞台 雨夜の緋い月」綾乃テン
2017.9.24 15:00 [CoRich]
まつもと演劇祭、ワタシ的ラストの一本。初見の劇団。 深志神社 天神会館。60分。一人芝居として演じられたこの演目を演劇祭終了後の月曜日に、生演奏付きのフル版(YouTube)として上演します。
山の向こう側の村の祭りで出会った若い男を見初めた女、逢いたくて仕方がない。夜のうちに山を走って男の元へ行って戻ってくればよいと思いつき実行する。手に握った米は堅く握って走るうちに餅になっている。やがて男は女を少し疎ましく思い、夜中にそんなに早く走ってくる女は魔物ではないかと人に云われて恐れるようになる。
信州の民話「つつじの乙女」を原作とした人形劇を一人の操り手というスタイル。人形浄瑠璃が近いといえば近いですが、演者が一人であることとわりとポップな動きが可能になるやりかたのおかげだ、びっくりするほど見やすいのです。 所々には台詞を挟みつつもそれはごくわずか。布と面だけの面妖な「もの」だったり着物を付けた人形を操りながら演じられます。人形浄瑠璃のテイストではあるけれど、操者の手足の使い方がポイントで、片手を腰にして艶めかしい動きをしたり、あるいは男女の関係を表したり、すいぶんとあけすけに。 人形浄瑠璃的なビジュアルゆえにゆっくりとしたものを想像していると、走ったり、祭りでそぞろ歩いたりとわりとポップな印象でスピード感もあって、そうか、舞踏の要素をミックスしたのだなとわかります。 舞台奥にかけられた面や照明一つで、祭りの中をふらふらと歩いている序盤、あるいは狂ったように山道を駆け抜ける女の血走った感じ、男女のなまめかしさなど、まさに「体験」として新しいものなのです。
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