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2017.10.07

【芝居】「HOME」HOME

2017.9.24 13:30 [CoRich]

まつもと演劇連合会の芝居塾企画の卒業生による劇団による公演。演劇祭には初参加で、実は初めて拝見します。上土ふれあいホール。

いつも夏に一人旅をしている母親が血のつながりのない大学生の娘を半ば強引に旅に誘う。道中偶然であった女と同行することになるが、実は母親の依頼を受けた探偵で、旅の行き先で実の姉妹たちと会わせ、一緒に暮らすようにし向ける。

血がつながっていないことは知らされていたけれど仲のよい母親と娘。その親子が初めて訪れる海辺の旅館への旅。自らの病気で人生の限界を知った母親が、それが娘のためになると信じての行動だけれど受け入れられない娘の物語。

その家には存在しないはずの少女がその母娘には見えるというのが一工夫で、亡くなった者が少女の姿として現れるのだ、ということを示しつつ、それが亡くなった実母だということが見えてくる中盤。 娘と姉妹たちをとりなし、病に向かい怯える母を癒し待っていると、人々を見守ります。二人は幼なじみで、子供のできなかった幼なじみの深い悩みに寄り添って末子を養子に出すことに決めたが、同じ場所で暮らしていると産みの母のもとに戻るのでは無いかと恐れた養母が遠くに引っ越したという背景。優しさに満ちた物語そのものが眩しいし、それを派手な演出に頼らずを会話劇として丁寧に紡ごうという姿勢も心地よいのです。

正直にいえば、仲のいい幼なじみとはいえ、養子にするということに対して少々カジュアルすぎないかとか、連れ去るように消えたのに今更引き合わせるのに苦悩が弱くないか、あるいは探偵との対比はあれど、物語を通して状況を娘たちが受け入れるまでになぜ変化したかが見えづらいように思ったりもします。

アタシの拝見した日曜昼の回、たいへんな晴天で少々室温調節を失敗したのか、かなりの暑さにぼおっとした、ということは否めなくて、アタシが芝居の大事なことを何か見落とした可能性も捨てきれないのですが。

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