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2017.09.25

【芝居】「〜その企画、共謀につき〜『そして怒濤の伏線回収』」アガリスクエンターテイメント

2017.9.18 13:00 [CoRich]

観客と「共謀」しながら新作をつくる企画公演。115分。24日までミラクル。

シャッターの目立つ商店街、青年会の会議。商店街で生まれ育ってコンサル会社で働く幼なじみを呼んで、町おこしの方法を考える。町にはアーティストインレジデンスのアーティストと美大でアートマネジメントを専攻する学生も来ている。
コンサルはアーケードの撤去でコストを削減し、さらに町バルによって公園のような青空が見える空間を提案するが、青年会の大多数は商店街のシンボルのアーケードを壊すことには拒否をしたい考えている。

大きく前半はいわゆる会話劇。バランスオブパワー、シーソーゲーム。規則というよりはどうすべきかをさぐり合いながら進めるのです。色恋沙汰では賛成や反対がくるくると変わっていきます。なるほど「ナイゲン」(1)の雰囲気。 なんとなくアーケードの上と下という二層構造にするというアイディアに収束し始めると、登場人物たちはメタな場所に移ります。それまでに置いてきた思わせぶりなアイテムの数々(伏線というほどじゃない気もするけれど)をそのあとに言及、もしくは回収していないといい、自分たちが置いてきたもの、あるいは自分の存在をきちんと拾ってほしい、と訴えるのです。登場人物たちが訴える先はもちろん作者のはずだけど、ここでは、その他の人々に訴えるということで、結果的にこの物語の目的がいつの間にか伏線回収になっている、というのがエンタメ的なおもしろさになっているのです。

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