【芝居】「penalty killing remix ver.」風琴工房
2017.7.7 19:00 [CoRich]
2015年初演作をパワーアップ再演。 23日までシアタートラム。そのあと愛知。風琴工房名義での活動は今年度いっぱいで、来年度からは名前をserial numberに変えての活動開始を宣言しています。(風琴工房、って、すごくいい名前だと想うんだけどなぁ。)
まさかここまで来れるとは思わなかったプロアイスホッケーチーム、奇跡的なアリーナと観客、そこで育まれたチーム、一緒に歩んできた選手。キャプテンたる選手が引退を決める試合。この試合で勝ったとしても他チーム次第でプレイオフに進出できないという微妙な当落線上の試合。ことさらに引退を観客に喧伝するでもなく、しかし選手たちは熱い想いをもって挑む様子。半年前の練習開始近辺や、試合開始直前のいくつかの場面を切り取り、群像劇というかカメラワークのようにいろいろな場所で起きている出来事を切り取りながら語る物語、ダンスを中心とした動きのおもしろさかっこよさなど。当日パンフによれば震災以降にエンタメに振ったという、まさにその一つの集大成。
満を持しての再演、確かに完成度は圧倒的に高く、高くなった天井はよりアリーナを思わせる空間に。正直に言えば、この変化がワタシにとっては、必ずしもプラスに感じられないのは難しいところで、スズナリのあのぎゅっと作り込まれた空間で間近にみられた空間の迫力に比べると、どうしてもスポーツ観戦に近くて少々遠く感じるのです。(もちろん本当の試合に比べたら圧倒的に近いのだけど)。
開演前のルール解説はずっとすっきりシンプルにした印象。序盤では人間関係をより丁寧に描いている印象だけれど、正直にいえば、ちょっと長く感じるアタシです。試合のシーンは基本的に試合だけの密度にしようと考えた結果だろうと思いますので、どうしたらいいのか、という対案が出せるわけでは無いのだけれど。 千秋楽近くになると、観客による勝手連的にペーパーフラッグをセブン−イレブンのネットプリントで配布したりという盛り上がりもあったりして、楽しい一本なのです。
初演から引き続きのメンバーが圧倒的な存在感。とりわけ、監督を演じた粟野史浩、キャプテンを演じた杉木隆幸のバディ感だったり格好良さが圧倒的に。 岡本篤のベテラン選手の軽やかさとある種の諦観の奥行き、 筒井俊作のムードメーカーな雰囲気もまたよいのです。
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