【芝居】「ミズウミ」日本のラジオ
2017.6.14 20:00 [CoRich]
20時開演がありがたい、70分。18日までギャラリーしあん
平成が終わる頃、大学の教師に云われ、かつてこの場所で行われたことを彼女が書いた日記を読みにくる学生。この場所にまつわる謎解きがかかれている。
昭和が終わる頃、山奥なのに海産物で財をなした名士が、大きな家を売ってでも海外の古書を買う。この場所を買った家の若い息子は友達の大学で勤める女に宿を貸す。庭には二十歳になっておとなしい女が訪れる。名士の娘だ。
全体の雰囲気はファンタジー、時々ミステリー風味。 山奥なのに海産物で財をなした地元の名家にまつわる秘密、あるいは人魚のミイラをフナとサルから偽造して土産物として売っているこの土地。山と海を水が繋ぐ物語。ミズウミ、というタイトルもまた、山間なのに海を感じさせる言葉で物語の雰囲気によくあっています。
何百年も生きている若く見える女、婿で入った男、妻が産んだのは、みたいなミステリーの要素を点描し、それに関わってしまった人々の苦悩とか、没落していく人々だったり、軽い気持ちの謎解きだったりとさまざまな人々。正直にいえば、登場人物がわりとバラエティにすぎる感じ。全体の雰囲気はさすがにキレイに統一されてるのに、人物造形という意味の演出をバラバラに感じて違和感を覚えるアタシです。
声の小さな内気な女を演じた堀江やまの、この空間ゆえの、か細い声がいい。劇団員の女優が透け見える気がするのはご愛敬。地元の名士を演じた山森信太郎、実はこの世界の主役をきっちりと背負うちから。助教授を演じた瀬戸ゆりか、序盤のうざったさには辟易したのだけれど、それが徐々に癖になるような凄み、何より目がキラキラした狂気が印象的。
アタシの友達は、肋骨蜜柑同好会と共有している架空の世界、どう辻褄というか影響するかが気にかかると。なるほど、公開書簡かなぁとおもったりも。
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