【芝居】「猿川方程式の誤算あるいは死亡フラグの正しい折り方」ジャブジャブサーキット(JJC)
2016.11.12 14:00 [CoRich]
13日までスズナリ。120分。
行方をくらませた教授の痕跡を探す教え子の女。教授は「死亡フラグ」という言葉を生み出した第一人者だった。他にも姿を消した人が居る。女の同級生は刑事で一夜を伴にしたことがあるらしい。
同棲していた男の浮気を責めて手がかりを残し姿を消した女。は突然の招集があり同胞の女と人里離れた村に向かう。
「施設」に入っている男は記憶を無くしている。施設には大臣や元組長が訪れたりしている。
ずっと前から変わらない作風。少しばかりスノップというか知的さを弄びつつ、同級生のちょっとした恋心や同棲相手の仕組まれた浮気など人情的で卑近な話も混ぜて物語を運びます。今作は沢山の場面を詰め込んで、映画のカット割りのようにさまざまに作り出される場面、思いの外ゆっくりした雰囲気なのに振り返ってみればずいぶんな情報量なのです。
「こういう台詞やことがあったら、その登場人物は死ぬ」といういわゆる「死亡フラグ」そのものは物語にあまり大きな貢献をしていないような気がするのです。死ぬかも知れない、という人の気持ちのドキドキを物語に添えるという効果はありますが。
久々に観てちょっと意外だったのは、わりとあからさまにある種の陰謀論だったり拉致・原発などのアイテムを物語に織り込んでいることでした。もうちょっと軽い作風だったと記憶しているけれど、そうも云ってられない、という作家の危機感がこういう要素を入れているように思います。
終幕近く、施設の地下が爆破され、そこには大量の大麻があって、という終幕。それがマスコミではほとんど報じられないというのもまた陰謀論的な物語の運びです。地下が爆破され大量の大麻、というのはどこかルパン三世のような活劇チックな雰囲気を創り出します。
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