【芝居】「毒と音楽」あひるなんちゃら
2016.9.18 19:00 [CoRich]
2007年作の再演、といいながら結構書き換えたらしい80分。9月20日までスズナリ。いつものように当日のライブ録音をそのままMP3データで販売。ICレコーダに入れてもらって帰り道で聴くのが楽しみなアタシです。
喫茶店の店主の昔話。どうして喫茶店を始めたのか興味津々なバイト。大学生の頃はバイトだった男、バンドに誘われるが担当はカスタネットだという。同じ学園祭で店を出そうとしている女三人は注目を浴びたくて、毒入り、といえば人気がでるんじゃないかと思いつく。
現在の会話が一組、過去の同時代の会話が二組。 アルバイトが店主の過去を思い込みできめつけたのをきっかけに、店主ひとりを三つの場面の縫い目として描きます。
バンドをする男たちは、誘われたのに担当がカスタネットという理不尽だったり、プロデューサーになりたいだけでなにもしてない男だったり、あるいはロックしたいという気持ちだけだったり。それほどの深い意味はないんだろうけど、「何者かにならなきゃいけない」というある種の焦りのようなものを戯画的に描いているように感じるアタシです。
対する女三人の話は「悪いことをして伝説を残したいので毒を売りたい」という一人の突拍子もなさと、ボキャブラリーがむちゃくちゃ貧弱な会話で進まない会話。他の二人は笑って切り捨てるでもなく、突っ込んでみたり果ては何とかしようしてみたり。
バンドに入りたいのになかなか入れて貰えない男を演じた堀靖明はキレキャラが得意な役者ですが、突っ込む形で物語を転がすのはもう安定の領域。バンドならドラムと決めつけられてキレる長い台詞が圧巻。何か成し遂げたいのに何もしないプロデューサーを演じた澤唯のちょっとスカした感じが雰囲気に良く合っていてちょっといい。悪いことがしたいのに日本語の意味が分からないことだらけな女を演じた宮本奈津美はひたすらフラットにボケ続けるのがちょっと凄くて、それに淡々の突っ込む石澤美和、単語を説明し続ける松木美路子がどんどん笑えてしまうアタシです。
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